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ホッケはもはや高級魚!? 水揚げ量が大幅減で嘆く人々

バターや野菜の値段が上がったり、原油価格が下がったり。モノの値段は日々変動する。だが、安倍政権はインフレターゲット2%を目指していたはずなのに、デフレに戻るという予測も出ている。そんなご時世にニッチな需要から高騰しているものとは!? 直近5年のデータをもとに検証する。

「ホッケ」かつての大衆魚は激減によって高級魚に変貌

 ニッチな高騰の中にも我々の生活を直撃するものもある。それがホッケだ。国内における水揚げ量は’15年で約80%(※’10年が約8.4万t→’13年が約2.8万t/農林水産省『漁業・養殖業生産統計』より)と大幅減。  知床のホッケ漁師は「以前は市場で1尾400円程度だったのが今や650円。しかもかつては魚用の長皿からはみ出るほどのサイズだったのが、今や長皿に収まっており、小型化してしまった」と嘆く。
高騰が避けられないホッケ

【ホッケ1尾 約400円⇒約650円】水揚げ量の9割を占める北海道内の市場での平均的販売額。乱獲や温暖化による水温の上昇なども理由に挙げられているが、直接の因果関係は完全には解明されていない

 水揚げ量が少なく身も小ぶりでは高騰も避けられない。チェーン居酒屋の仕入れ担当が続ける。 「以前はホッケを500円以下で提供していたが、今は900円台。お客さまも高騰していることは知っているので、クレームはないですが、『もう少し手が届く価格にしてほしい』という声も寄せられており、心苦しいです」 ― 局地的[高騰商品] ―
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