“金の卵”ロッキー・メイビアがデビュー ――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第236回(1996年編)
それは衝撃のデビュー戦というよりは、まるで新しいアーティストのプロモーション・ビデオのようだった。大型ルーキー、ロッキー・メイビア――のちの“ザ・ロック”ドゥエイン・ジョンソン――は“サバイバー・シリーズ96”(1996年11月17日=ニューヨーク州ニューヨーク、マディソン・スクウェア・ガーデン)の第3試合で“殿堂”ガーデンのリングに登場してきた。
カード編成はメイビア&マーク・メロ&ジェーク“ザ・スネーク”ロバーツ&バリー・ウィンダム対ジェリー“ザ・キング”ローラー&ハンター・ハースト・ヘルムスリー(トリプルH)&クラッシュ&ゴールダストの4対4イリミネーション・マッチ。
1本目は“ヘビ男”ロバーツが10分1秒、元祖DDTでローラーをフォール。2本目は“性倒錯”ゴールダストが2分43秒、カーテンコール(変形リバースDDT)からウィンダムをフォール。3本目はM・メロが6分36秒、トップロープからのムーンサルト・アタックでトリプルHをフォール。4本目はクラッシュが1分13秒、場外へのプランチャを自爆したメロをリングに押し上げてフォール。5本目は21秒の速攻で、クラッシュがハート・パンチ一発でロバーツから3カウントを奪った。
この時点でリング上に残っていたのは、ベビーフェース・サイドがメイビアだけで、ヒール・サイドはゴールダストとクラッシュの2選手。ゴールダストがメイビアを背後からのフルネルソンに捕え、クラッシュが“心臓パンチ”を狙ったが、メイビアがこれをかわしたためハート・パンチはゴールダストを直撃。
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