ブレット対ストーンコールド=序章――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第235回(1996年編)
WWE世界ヘビー級王者ショーン・マイケルズが“大穴”のサイコ・セッドに敗れるという突然の王座移動劇が起きた“サバイバー・シリーズ96”(1996年11月17日、ニューヨーク州ニューヨーク、マディソン・スクウェア・ガーデン=1万8647人)のもうひとつのメインイベントは、“ヒットマン”ブレット・ハートの約8カ月ぶりのカムバック戦。“ストーンコールド”スティーブ・オースチンとの初対決だった。
3.31“レッスルマニア12”以降、全米ツアーから姿を消していたブレットは、“サバイバー・シリーズ96”での戦列復帰をまえに10.21“マンデーナイト・ロウ”フォートウェイン(インディアナ州)大会に生出演。リング上でのインタビュー・シーンで「ここ数カ月、他団体から移籍のオファーを受けていた。しかし、わたしはこのリングを選択した」と発言し、ライバル団体WCWへの移籍のウワサを完全否定した。
このインタビューでブレットはWWE世界王座奪回についても言及したが、なぜか“ハートブレイク・キッド”ショーンとの再戦プランには触れず、復帰戦の対戦相手にストーンコールドを指名した。ブレットが新ライバルのストーンコールドを「現在、WWEに在籍しているベスト・レスラー」と形容していた点がひじょうに印象的だった。
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