北原里英の卒業発表に揺れたNGT48お披露目2周年スペシャルLIVE
8月21日、新潟県の新潟市歴史博物館(みなとぴあ)で新潟開港150周年プレイベントとして、『NGT48 お披露目2周年スペシャルLIVE~みなとまち新潟をもりあげちゃいます~』が開催された。この場所は2年前に初めてお披露目イベントを会場と同じということもあり、NGT48とファンにとってスタートの地でもある。
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<ライブ参加メンバー>
荻野由佳、小熊倫実、加藤美南、北原里英、佐藤杏樹、菅原りこ、高倉萌香、太野彩香、中井りか、西潟茉莉奈、長谷川玲奈、本間日陽、村雲颯香、山口真帆、山田野絵
(研究生)
大滝友梨亜、角ゆりあ、日下部愛菜、清司麗菜、高橋真生、中村歩加、奈良未遥、西村菜那子、宮島亜弥
〈セットリスト〉
0.Overture
1.初日
2.みどりと森の運動公園
3.さよならクロール
4.出陣
5.純情よろしく
6.LOVE修行
7.下の名で呼べたのは…
8.暗闇求む
9.ポニーテールとシュシュ
10.君のことが好きだから
11.恋するフォーチュンクッキー
12.青春時計
~アンコール~
13.みどりと森の運動公園
14.Maxとき315号
取材・文・撮影/日刊SPA!編集部 写真提供/AKS
30度を超す暑さに負けないほどの熱気を帯びた会場。24人のメンバーたちは、昼と夕方の2度、デビュー曲の『青春時計』やシングルに収録されていたカップリングを含む計14曲を全力パフォーマンス。会場に詰めかけたファンたちに成長した姿を見せていた。合間のMCでは西村菜那子が、2年前のお披露目イベントの直前におこなわれたという合宿を振り返り、「そのときは『会いたかった』とNGT48の楽曲の練習していて、それだけでもいっぱいいっぱいだったし、泣いてるコもいて。一生懸命に練習していた思い出があります。それが今は2時間もあれば1曲マスターできるもんね」と、メンバーたちも自分たちの成長を実感していた。
また、研究生の清司麗菜は「違った成長で(デビュー時から比べて)メンバーの外見の話なんですけど。今日はきたりえさんにも、『清司が最初の頃から1番顔が変わった』って言われて。可愛くなったっていうことです!(笑)」とアピール。その流れに西潟茉莉奈も「この2年間で、みんなめちゃくちゃ可愛くなったよね。最初に萌香を見たときに本物のこけしだと思ったから(笑)」と、“おかっぱ”の愛称で知られる高倉萌香をイジると、会場からは笑いが起こった。この日は1日2回公演。合計で3時間を超すライブは、地域密着型を掲げて新潟に誕生したNGT48らしいアットホームな雰囲気が印象的だった。
それまでの空気が一変したのは、北原がライブの終盤で「次が最後の曲になってしまうんですけど、その前に今日は私から報告があります……。私、北原里英はNGT48を卒業します」と声を震わせたときだった。会場全体が静まりかえると、「驚かせてしまってすいません。本当にみなさんの支えがあって、今日2周年を迎えることができました。NGT48は、今とても勢いのあるグループだと思うし、私自身も活動していて、本当に楽しいです。そしてメンバーのみんな、スタッフのみなさん、ファンのみなさんのことが大好きです。なので、とても悩んだし、考えました。だけど決断させていただきました」と、思いを語った。
その突然の卒業発表になにより驚いていたのは、なにも知らされていなかったNGT48メンバーたちだ。今年の総選挙で5位になり、グループの顔として活躍してきた荻野由佳はショックのあまりに膝から崩れ落ちる。高倉萌香はステージ上で「いやだぁぁーーーーーー!!!」と泣きながら絶叫。そんなメンバーたちを北原は優しく頭をなで、抱き寄せて「大丈夫、大丈夫」という仕草を見せていた。そんな温かいやりとりに観客も大きな声援と拍手を送り、彼女も何度も感謝のお辞儀と笑顔で応えながらステージをあとにした。
ライブ終了後におこなわれた囲み取材で、北原は「AKB48に入ってから10年目なので、いつかは卒業しないとなって思っていて。そのなかで、ここ最近のNGT48はすごいスピードで成長していて頼もしいと思ってきていた」と、卒業を決めた理由を改めて語った。ただ、メンバーの選考から関わったNGT48での2年間を振り返ると「自分もキャプテンとしてすごくやりがいもあったので。本当はもっとまだまだみんなと歩んでいきたいなっていう思いもあったし、これから先の景色も一緒に見たいなと思っていたんですけど。ただ先輩が卒業することによって、後輩が成長していくのを見てきました。それは自分自身も感じてきたので、後輩のためにも」と打ち明けて、涙が溢れた。
彼女は’07年にAKB48の5期生として加入。この10年でAKB48、SKE48(兼任)、そして’15年3月にNGT48のキャプテンに就任した。彼女自身も「ここまでたくさんのグループを渡り歩いてきたメンバーは他にいないと思う。それは自分の誇りだし、そのすべてが今の自分を作っているなと思っています」と話す。もともとプロデュース能力や文才が評価されてきた彼女だったが、NGT48でキャプテンという後輩に背中を見せる立場になって、それらが見事に花開いたように感じた。
会見の最後には「NGT48としてやりたいと思っていることは、残りの期間でやっていきたいです!」と語る彼女。今年の総選挙では80位以内に10人がランクインするなど、大躍進を遂げているNGT48。その初代キャプテンとして、これからどんな歴史を刻んでいくのだろうか。卒業するその日まで、北原里英の熱い思いをしっかりと見届けていきたい。
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