正直者が損をする、軽減税率が導入される理由って…――ひろゆきのネット炎上観察記
― ひろゆきのネット炎上観察記 ―
▼軽減税率の適用範囲明示、ネット民は大混乱
消費増税に伴い導入される軽減税率に疑問の声が上がっている。それが、飲食物(酒類を除く)を持ち帰る場合には適用され、店内で飲食する場合には適用されないことを財務省が明確にしたからだ。コンビニなどではイートイン・スペースの有無により商品の税率が変わることから、ネット上では「ドライブスルーは?」など混乱気味の声が上がっている。
消費税って法人税や所得税と違って脱税しづらいので、増税も長期的には賛成なんですけど、そもそも景気が良くなってから増税すべきだと思うので短期的には反対だったりします。それに加えて、店内に椅子があるコンビニだと商品の値段が高くなるとか、面倒くさい軽減税率が始まるってことで、ネット上で揶揄されているみたいです。
消費税って、本当は軽減税率とか導入しないで一律10%にしたほうが社会的には効率がいいんですよね。商品ごとに税率が変わったりすると、日本中のレジのシステムやら店員さんやらに負荷がかかりますし。ただ、消費税が上がると収入の少ない人が困るから軽減税率って話なんですけど、それなら収入の少ない人に2%分の補助金を出すとか所得税の減税措置をするとかで対処したほうが、効率がいいと思うのですよ。
ちなみに、フランスの消費税(※1)は20%で食品は5.5%とかだったりするのですが、値札に書かれている金額が全部内税なので買い物をするとき「この商品の税率は何%だからレジではいくらになるのかな?」とか考えなくて良かったりします。
ただ、テーブルのあるパン屋だと、同じパンを買うのでも、テーブルで食べるときは高くなるけど、持ち帰ると安いってのがあるのですね。イタリアでもカフェでコーヒーを立ち飲みだと150円だけど、椅子に座ると180円とかあったりします。
そんなややこしい感じのことが日本でも起きる可能性があったりするのですね。しかも、これって「イートインで食べます」と正直に言った人が損をして、「持ち帰ります」と言って座って食べた人が得をする、正直者が馬鹿を見るってパターンだったりするんですけど、そういう教育上嘘ついたほうが得をする社会システムってどうかと思うのですよ。。。
効率の悪い軽減税率なのに、導入されてしまう理由って。。。
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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