更新日:2020年08月24日 10:35
仕事

出会い系のサクラ歴14年の女性が語る、巧妙な詐欺手口。1日に100万円使う主婦も

 今回、出会い系サイトのサクラ事情を赤裸々に語ってくれたのは、麻友さん(仮名・34歳)。
麻友さん

麻友さん

 20歳から現在まで、出会い系サイトのサクラとして働いており、14年間の間に15社も渡り歩いた猛者である。

芸能人になりすます手口は過去のもの

「出会い系サイトもだいぶ変わりましたね。芸能人関係は厳しくなったイメージです」
出会い系

写真はイメージです(以下同じ)

 麻友さんが働き始めた頃のメインといえば、芸能人を匂わせて会員とやり取りをするというものだったとか。大物タレントや人気アイドルグループになりすます、よくありそうな手口だ。メッセージのやりとりに齟齬が出ないよう、引き継ぎ連絡はしっかりと行うことが求められていた。 「テレビの番組表は絶対にチェック。なりすます芸能人が生放送に出演していたらやりとりはやめたり、歌番組に出演する際は、“君のために歌うよ。歌声が届きますように”なんて送っていました」  しかし、最近では規制が厳しくなり、ナース・保育士・ホストなどになりすますのが主流となっているそうだ。 「“モテるんだけど、出会いがなくて今は恋人がいない”みたいな匂わせをして、非モテを爆釣りしています」  なりすましに使うプロフィールの写真はSNSから収集。写真を反転させて利用し、画像検索でひっかからないようする。ターゲットとなっているのは、アイドルの卵やフォロワー数1万人以下のイケている子だ。 「SNSに顔写真を安易に上げないほうがいいですよ。悪用されちゃうから」と彼女は警告する。

1日に100万円使う主婦も

「これまでで一番すごかったのは、1日に100万円使った主婦。総額は1000万円とかじゃないでしょうか。旦那のクレジットカードから支払いしていました」  100万円の内訳は、連絡先交換の際のパスワード解除料。課金をしていくごとに、ユーザーの電話番号の一部が相手(サクラ)にオープンされていく。そして、一定の課金額に到達すると、30分限定で電話番号の全てが表示されるそうだ。  しかし、電話番号を公開したところで、相手は意中の彼(彼女)ではなくサクラ。 「“ごめん、今から会議!あとで連絡先見るからね!”ってはぐらかすんです」。結果、限定の30分は過ぎ去る。課金をした分がパーとなる仕組みだ。 「こんなことすると、もちろん相手は大激怒!でも仕組みはうまくできています」
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それだけでは終わらない…用意周到なサクラたち
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