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マッチングアプリに潜む詐欺男たちのあきれた実態「10万、20万円とむしりとられ…」

 マッチングアプリやSNSを通じた詐欺事件が後を絶たない。今月11日、京都府警はマッチングアプリで知り合った女性をネットワークビジネス「アムウェイ」に入会させる目的を隠して勧誘したとして京都府職員ら2人を逮捕した。  このケースは「目的を告げない勧誘」の特定商取引法違反の疑いでの逮捕だが、実際に金銭を騙し取られる詐欺事案も多発しているという。マッチングアプリで詐欺に遭ったという女性に話を聞いた。
マッチングアプリ

写真はイメージ

 

10万、20万円とむしり取られ……

 都内に住む山木舞さん(仮名・31歳)がマッチングアプリに登録したのは、まわりの女友達がアラサーに入り次々と結婚していったことによる焦りからだったという。  実は、山木さんのように結婚に焦っている女性ほどマッチングアプリではカモにされやすいようだ。 「会員数全国トップクラスの大手マッチングアプリで知り合った男性にお金を騙し取られました。マッチングアプリにはあまりいない自信家なタイプだったんで、コロッといってしまいましたね。出会ってすぐに交際が始まったのですが、いま思うとおかしなところばかり。  仕事は自営業でお金がある素振りを見せているのですが、デートはいつも公園。ご飯も連れて行ってもらったこともないし、家に行きたいと言ってもはぐらかされていました」  普通に出会って恋に落ちたのであれば、不審に感じるところだろう。しかし、それまでマッチングアプリで良縁に巡り会えなかった山木さんは一見良さそうな男の条件に捉われてしまい、当初は微塵も疑いを持たなかったという。 「交際してしばらくした頃、彼の身内に不幸があって急遽田舎に帰らなくなったのでお金を貸してほしいと言われたんです。彼いわく、会社で大きな取引があったばかりで手持ちの現金がないとのこと……。 『すぐに返すから交通費と香典を貸してほしい』と言われて、返してくれるなら……と10万円渡してしまいました。それから2日後に、今度は帰りの車で事故に遭ってしまい、示談金を払わないといけないからと言われて20万円振り込みました。それを最後に彼とは連絡がとれなくなりました」

男の彼女が裏で糸を引いていた

 しばらくは男のことを信じて連絡を待っていたという山木さん。しかし、とあるサイトで男の本性を知ってしまうことになる。 「『マッチングアプリの要注意人物』という掲示板があって、そこに彼の名前が載っていたんです。しかも書き込みをした女性も同じ手口でお金を騙し取られたと言っていました。そこで、探偵を雇って彼の身元を調べてもらったんです。すると、彼には恋人がいることが発覚したんです」  更にこの話には裏があり、その男は“美人局”だったのである。 「彼が自営業というのは本当で、実はその彼女と一緒にエステを経営していたんです。どうやら、そのエステの資金繰りのためにアプリで知り合った女からお金を騙しとっていたようですが、それも彼女の差し金だったようなんです」  その後、山木さんはマッチングアプリの運営側に男を通報したが、なぜか退会になるわけでもなく男は今もアプリを続けているという。  なお、山木さんは「お金さえ返してもらえば警察には行かない」と言っており、男に返金を求めているが話は進展を見せていない。
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貸した金で高級旅館に
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