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大手飲食チェーン店社員が嘆く“非常識”なアルバイト面接希望者

 関東・東日本で店舗を展開する外食関連企業勤務のAさん(30代)は、アルバイト店員の採用面接を担当することもある。だが、なかには首をかしげてしまうような応募動機、“非常識”に感じるようなケースも少なくないのだとか。
飲食店

※写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

「世の中いろいろな人がいる、というのは頭では分かっています。しかし、実際に会ってみると本当に驚かされます。ああ、この世は我々が考えている以上に複雑なんだなって……」  大きく溜め息をつくAさん。そんな飲食チェーン店の裏話を聞いてみよう。 【過去記事】⇒「1万円札が返ってこない!」客の“釣り銭返せ”詐欺、飲食店長はどう対応するの?

“非常識”な面接希望者も…

履歴書の書き直し「履歴書はその人の内面が出てくるものだと思います。たとえば最近も、こんなことがありました」  その人物は、履歴書を殴り書きしていたという。まるで速記のような具合に、本人以外では解読が難しい字を平気で書く。しかも、途中でボールペンのインクが切れたらしく、次第に字がかすれてくる。 「で、とうとうボールペンのインクがなくなったらしく、履歴書の真ん中あたりから赤ボールペンで書くようになったんです。真新しい黒ボールペンでちゃんと書く、という発想はまるでありませんでした。実際にその人の面接も行ったのですが、どうやらウチで働きたくないそうです」  では、なぜ彼は履歴書を書いてバイト面接に臨んだのか?

生活保護のためのバイト面接

「その人は生活保護を受給していました。話を聞くと、市役所から“就労のために何かしていないと生活保護を打ち切る”と言われていたそうです。つまり、“バイトの面接をした”という既成事実だけが欲しかったわけです。その結果はどうでもいい、むしろ不採用だったら働かずに済むということですね」  その上で、Aさんはこう付け足す。 「誤解のないように言っておきますが、生活保護受給者は採用しないという話ではないです。今の困窮した状況から何としてでも脱却したい、そのために生活保護を受給しながら新しい一歩を踏み出そうと考えている人であれば、我々は大歓迎です。しかし、そうでない人もいるということです」
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深夜に面接希望の電話
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ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー

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