YOASOBIコラボ、YouTube3億回再生…“秋葉原発”ダンスパフォーマンス集団が逆境から成長できたワケ
毎日さまざまなコンテンツが投稿されているYouTube。“〇〇系YouTuber”と言われるように、特定のジャンルごとで視聴者から人気を得ているチャンネルも多い。「踊ってみた系」の動画を中心にアップロードしている「REAL AKIBA BOYZ」(リアルアキバボーイズ、以下RAB)も、そのうちのひとつだ。
RABが結成されたのは2007年にさかのぼる。ブレイクダンス仲間だったけいたん、ドラゴン、アツキ、マロン、チャカの5人がお互い“オタク”でアニメ好きだったことから意気投合し、活動を共にするようになった。
最初は趣味でニコニコ動画に「踊ってみた系」の動画を投稿していたが、当時のヒップホップシーンからは煙たがられていたという。
「RABのメンバーは、それぞれ世界大会に出場するほどのB-boy(男性のブレイクダンサー)だったんですが、とある日本の大会でオタクのファッションで臨んだら、ジャッジから『伝統のB-boyシーンにオタクの要素は持ち込んでほしくない』と言われ、負けてしまったんです。当時のシーンはカルチャーを重んじる雰囲気で、僕らのスタイルは受け入れられませんでした」
このような背景もあり、ダンスのメインストリームとは離れ、独自の道を進まざるを得なかったRABだが、ひとつの転機になったのはテレビ番組「スター☆ドラフト会議」(日本テレビ系列)に出演したことだった。
「ニコニコ動画にダンスの動画を投稿すると、その当時から10万~20万回の再生回数があって、普通にリアルの大会に出るより、ネットで発信したほうが僕らのダンスを見てもらえることに可能性を感じていました。そんななか、『スター☆ドラフト会議』で地上波に出たことで、RABの名が徐々に知られはじめ、2012年に声優の福原香織さんとユニット『福原香織とRAB』を組んでメジャーデビューを果たしたことで、RABが広く認知されるきっかけになりました」
アニソン×ダンスという新たなカルチャーのパイオニアであり、ブレイクダンスとオタクファッションの融合が独自の世界観を構築していて、根強い人気を誇っている。
現在はYouTubeチャンネル登録者数が57万人(取材時)に上り、総動画再生回数は3億回を超えるなど、まさに秋葉原発のオタクダンスチームとして確固たる地位を築いてきた。RABの創業メンバーとしてチームを牽引し、現在はプロデューサーとして後輩を支えている“けいたん”こと榊原敬太さんに、人気YouTuberとして成長できたワケや、今後の展望について聞いた。
ヒップホップシーンから認められなかった
『スター☆ドラフト会議』出演が転機
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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