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酒井法子、52歳“現役アイドル”の現在地「中国や台湾、韓国から会いにきてくださる方も」海外ファンが多い理由

 のりピーが「表舞台」に戻ってきた。酒井法子が、7月にデビュー35周年のベストアルバムを発売し、9月9日からは“中洲の女帝”と称される藤堂和子ママ(77歳)の半生を描いた舞台『ごりょんさん』 で主演に挑んだ。稽古現場を訪れ、舞台に懸ける思い、そして52歳の“アイドル再出発論”を語ってもらった。(取材は8月23日)

52歳、現役アイドルやってます

noriko_sakai1 エッジ──初日まで約2週間となりましたが手応えはいかがですか? 酒井:私は出ずっぱりなんですけど、自分の中では、まだ3分の1できたところかなって……。もう、本当に大変です(笑)。ひとつひとつ丁寧にセリフだったり動きを押さえているんですが、とにかく演出など、かつて経験したことがないほど凄まじい舞台なんです。役者が芝居の傍ら総出で、舞台転換をやったり、裏方に回ったり、まさにテトリスみたいな舞台。その段取りを覚えるのに時間がかかりますね。 ──今回の舞台、原作・製作総指揮があの倉科遼先生ということでこちらも話題を集めました。 酒井:夜の世界を描いてらっしゃる巨匠の先生から出演オファーを頂き、先生の作品を改めて拝見させていただいたんですが、本当に深い世界だなぁと。しかも「舞台としては僕の最後の作品になるから」と倉科先生が私におっしゃってくれたんです。 ──テレビ、映画でさまざまな役柄を演じられてきたと思うのですが、舞台というのはまた違ったものなのでしょうか。 酒井:私、舞台がとても好きなんです。私の母は私をめったに褒めない人なのですが、舞台だけは「法子には舞台が合っている」と言って褒めてくれるんです。私自身も、お客様を前にしてひとつの物語を演じる熱量がとても好きですし、スタッフさんや演者さんと、一期一会の二度とない空気感を共有できるのがいいんですよね。 ──倉科先生が最後の舞台に選んだ作品、どう感じていますか。 酒井:もっとディープで濃くて過激な世界を演じるのかと思い台本を読んだら、こう言ったら変な表現かもしれないんですけど「清涼感」があるんです。和子ママの波瀾万丈の生きざまがリアリティを持って描かれていて、逆に「こんな素敵な作品も書かれるんだ」と感動しました。 ──水商売、ママ業というものにどんな印象を持っていますか。 酒井:実は、金沢にあるママの支店「ロイヤルボックス金澤」に様子を覗きにいかせてもらったんです。そこで働いている女性を見て「私なら3分も持たない世界だ……」と、とにかく圧倒されて。究極のサービス業というか。お客様との出会いの中に葛藤や、人間のいろんなものがうごめいているのをお店で座っているだけで感じてしまって。今回の舞台はそうした夜の世界で働く方々も大勢観にこられるでしょうから、皆さんの頭に「?」が浮かぶような演技は絶対にできないぞ、と思いました。
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「のりピー、セーラー服」。大見出しが躍り……
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