暴言連発!? サイバラ流人生指南書がすごすぎる!!
体当たりルポマンガ『できるかな』シリーズ、ぶっちゃけ家族マンガ『毎日かあさん』などで知られる西原理恵子氏。活字本でも『この世でいちばん大事な「カネ」の話』がベスト&ロングセラーとなり、今年3月には“不適切発言”でMXテレビ「5時に夢中!」のコメンテーターを降板、東スポ一面を飾るなど、話題を振りまいている。
そのサイバラが、いよいよというか、ついにというか、新書界に殴り込みだ。
「文春新書から『生きる悪知恵』という本を出しました。読まなくていいので、買ってください」と言う西原氏。タイトルからして一筋縄ではいかない感じだが、中身もやはり普通じゃなかった。
人生相談形式で60項目の質問に答えているのだが、そこで語られるサイバラ流処世術が何ともすごい。<70社受けてもダメ。出口のない就活に疲れ果てました>という大学生に<パチスロでいえばもうちょっと設定のゆるいとこ、朝イチ連チャンしやすいところを狙わなきゃ><正面から入れないなら、横入りすればよし>と説く。また、<使えない部下にイライラします>との相談には<ネジだと思えば腹も立たない>と答え、<義母からの「早く子供を」とのプレッシャーがつらいです>という女性には<そのうち死ぬから、放っておけ>とバッサリ。<妻の飯がマズいんです>という人には<焼いてポン酢をかければ何でもうまし>って、そんな適当な……。
しかし、一見暴言スレスレの無責任な回答も、本文をよく読むと意外なほど真っ当で実用的なことに気づく。<夫の前妻の子との距離感がつかめません><いつまでたっても親と仲よくできません><カネを貸さなかった友人が死んでしまいました>といった少々ヘビーな相談への回答も、「なるほどー」と思わせる説得力あり。
多様な相談に対し、笑わせながら強引に納得させる技は、さすがサイバラという感じ。が、「いらん人生経験だけは山ほどしてるんで」と、ご本人は涼しい顔だ。
「日本人って『正直であれ』とかよく言いますけど、真面目すぎると生きづらい。もっとウソつきでいいんじゃないかと思います。生きるためには、ついていいウソってのがあるんですよ。そもそも私が漫画家として生き残ってこれたのも、編集者をうまいことだましてきたから(笑)。皆さんもウソをうまく使って、しぶとく生き残りましょう。国や会社なんかアテにしてたらいけません。自分の身は自分で守らなきゃ」
おまけとして、綾辻行人、しりあがり寿、伊藤理佐、重松清、角田光代各氏からの相談にマンガで答えるコーナーも。こんな時代だからこそ、身もフタもないけど笑いと涙のあるサイバラ流人生訓が心にガツンとくるのであった。<取材・文/日刊SPA!編集部>
|
『生きる悪知恵』 サイバラ流処世術 ![]() |
【関連キーワードから記事を探す】
人形研究者が映画『プーと大人になった僕』を分析――ぬいぐるみとの別れと再会はなぜ感動的なのか
Netflixでアニメビジネスが変わると何が起きる?――石川光久(Production I.G)×南雅彦(ボンズ)
東京唯一の造り酒屋「小山酒造」廃業のショックを地元赤羽の漫画家・清野とおるが語る
思わずツバを飲み込んだ…あなたが思う“映画の「うまそーシーン」”を教えてください
『少年ジャンプ』を今の若者はどう見るのか? ネット漫画も普及で…
55歳の現役セクシー女優が語る、44歳でデビューしたワケ。夫には「未だにナイショのままです」
SNSで“奇跡の66歳”と話題の女性に聞く、若々しくいられる秘訣「普通の60代の暮らし方はわからない」
「本当に60代?」SNSで“奇跡の66歳”と話題の女性を直撃。唯一のポリシーは「嫌なことをしない」
路上で人を褒める「褒めますおじさん」が話題に。借金は最大600万円、家ナシでも「毎日楽しく過ごせている」
週5日働く82歳女性セラピストに聞いた“人生をより良くするコツ”「毎日がとにかく楽しい」
作家・佐藤優氏の提言「俺は何のために生きてるのか?と悩む中年は、夜職女性に相談しよう」
「妻にセックスを拒まれ、風俗に行ったら勃たず…」56歳の悩みに、吉原のベテラン嬢の助言は?
「認知症の母の介護で疲れてます…」55歳独身男性の相談に、熟女ストリッパーの助言は?
「投資詐欺で500万円がパー…妻にも言えません」53歳の相談に、陽キャなキャバクラママの助言は?
「リストラされて、バイト先ではいじめられ…」54 歳の相談に、苦労人のスナックママの助言は?
この記者は、他にもこんな記事を書いています