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男が受けるセクハラとは?

イケメン氏

「セクハラ被害を受けている」と軽口をたたくイケメン氏

 あるとき、イケメンでモテ男の友人が「最近、セクハラを受けている」と言い出した。 「相手は最近知り合った、取引先の30代半ばの女性担当なんだけど、2人っきりで打ち合わせに行くと、仕事の話はそっちのけで急に手を握られたり、太ももを触られたり、セックスアピールが非常にあからさまなんだよ」  ただ、相手はイケメン。女性から言い寄られることもしょっちゅうだ。なんなの、それ、モテ自慢なの? ていうか、その相手は美人なの? 「いや、美人ではなく、どちらかといえばブサイクかなあ」  ほら来た、これ。それはセクハラなのかっちゅう話ですよ。そいつが美人だったらヤッてるんでしょ、君なんかの場合。 「いや、まあ……ね。でも仕事がらみだから、断るのもしんどいんだよ。ヤッたらヤッたで、あとが面倒だし」  でも、美人だったらヤルんでしょ? 「いや、まあ……ね」  とまあ、このときはこんな会話で終わり、イケメン氏の言ってる「セクハラ」は、単に好みの問題で、タイプじゃない女性に言い寄られているからセクハラとか言っちゃってるんじゃないの、という結論になった。  だが、ふと気になって調べてみたところ、このイケメン氏のケースもセクハラと呼べないこともないようなのだ。  そもそもセクハラとは「職場・学校などで『相手の意思に反して不快や不安な状態に追い込む性的な言葉や行為』」と定義されている。さらに、セクハラの事例の中には「女性上司から男性部下への誘い」というものもあった。  イケメン氏の場合は、同じ職場ではないが、仕事関係者であり、さらに発注先と受注先の関係。しかも、相手の女性の行為はイケメン氏の意思には反している。と考えると、イケメン氏も「これはセクハラだ」と訴えることが可能なんじゃないか、などと軽い気持ちで、「男性が被害者のセクハラ事件」を検索してみたところ、暗澹たる気持ちになった。  成人男性がセクハラ被害を受けて裁判を起こした例もあるようなのだが、ほとんどの被害者が未成年。女性教師が中学生と淫行したという例もあったが、その他の加害者は男性。要は、ペドフィリアのゲイ男性が犯した犯罪の事例ばかり。単に事件である。    また、さらに調べてみると、筆者がイケメン氏に言った「美人だったらヤルんでしょ?」といった類の軽口も、相手が不快に思えばセクハラになりえるようだ(猥談の強要)。  要は相手の気持ち次第、というところであるが、もし最大限にセクハラという行為を避けるのであれば、職場では一切性的な話をはないほうが無難なようである。 でも、それじゃあSPA!のエロ企画なんてつくれないよ!! 取材・文/日刊SPA!編集部
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