目黒駅、品川駅、厚木駅…所在地と異なる駅名の謎

世の中あらゆるものに名前がある。でも、なかには「それって誤表示じゃない?」と思われるほど実態に合わなかったり、一見矛盾してるような名称で呼ばれているものも少なくない。そんな“名は体を表さない”物件を、さまざまなジャンルからピックアップ。何がどうしてそうなったのか、その真相を徹底調査!

◆[駅名]部門

 地名と駅名が一致しない例は意外と多い。何でそんなことになったのか。まずは品川区にある目黒駅と、港区にある品川駅の場合。

目黒駅

目黒駅

「はっきりとした経緯を含め、明確な答えはないんです」とは、JR東日本。ただ、同社がかつて製作した『山手線ガイドブック』によると、由来は諸説あるようだが、目黒駅の建設予定地は目黒川沿いだったものの農民の反対に遭い、田畑のない場所にしたところが現在の品川区だったとか。一方の品川駅はよくわからぬまま。

 で、両方の駅に絡んでる品川区役所に聞くと、「推測ですが、目黒駅の名は当時目黒不動に近かったことに由来しているのでは。品川駅については開業した場所は高輪の町外れで当時の行政エリアでも港区区域。でも、品川宿の入り口ではあったので品川駅でいいよね、ということなんじゃないでしょうか」。昔の人は大らかですな。

 品川駅のある港区にも確認したところ、「宿場町に駅を作るのは難しかったのではないかと。まあ、JRさんでわからないのなら、ウチでも詳しいことは……。ただ、その後、駅を北側に大きくしたりしたため、現在はさらに港区寄りになっている形ですね」(港区役所)。

 お次は厚木市じゃなくて海老名市にある厚木駅。駅を最初に作ったらしい相模鉄道に尋ねるも、「資料がなくわからない」。社史の中から該当部分を送ってくれたのは小田急電鉄。それによると神中鉄道(現相模鉄道)と相模鉄道(現JR相模線)が海老名村でつながることになったとき、相模鉄道の重役でもある海老名村村長が「共同駅にして厚木駅とつけよう」と、厚木町当局に働きかけた。厚木町の助役兼神中鉄道の重役は考える。そもそも神中鉄道は厚木―横浜間を結ぶ計画だったが、そのためには川に橋を架けねばならなかった。しかし、資金がなく困難視されていたところ、隣の村にできる駅に厚木の名をつけてくれるというなら、まさに渡りに船。てなわけで、海老名市に厚木駅が誕生したようだ。

 あおりを食ったのは、翌年に開通した小田急線。厚木町の真ん中に駅を作ったにもかかわらず、もはや厚木駅とはつけられない。仕方なく相模厚木駅(現本厚木駅)にしたらしい。駅名ひとつにも複雑な事情や思惑があるものだ。

 その点、本郷三丁目駅は単純明快。駅があるのは本郷二丁目なのだが、「’54年に開業した当時の住所は本郷三丁目でした。’65年の町名変更に伴い、住所が本郷二丁目に。ただ駅名はそのまま継続しているので、住所とズレができてしまった」(東京メトロ)とか。

― ジャンル別[気になる名称]大調査【1】 ―

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