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真偽不明な放射能除染方法が福島の汚染を悪化させる!

環境省の試算によれば除染が必要な土壌は東京ドーム約23杯分と、汚染された国土の再生は容易ではない。それに伴い、除染をめぐる動きが活発化している。「ひまわりの除染効果なし」に戸惑い、次の一手を模索する現場から非科学的な方法まで。放射能除染の最前線を追った! 【真偽不明な放射能除染方法の数々】 ◆ホメオパシー ― “福島の土”から作られた水を福島の川に投入中―
ホメオパシー

関連団体からは福島の土を使って作った砂糖玉(1.5g=580円~/食用)も発売中

病気の原因物質を、分子が一つも残らないほど希釈して作られた「レメディ」なるもので病気が治ると主張する“ホメオパシー”。昨年、日本学術学会議などから「科学的根拠はなし」と全否定されたばかりだ。 ところが現在、日本ホメオパシー医学協会は、放射能汚染された河川の浄化に有効であるかのようなキャンペーンを展開。代表の由井寅子氏は福島県を訪れ、県内で採取した土を希釈したレメディをペットボトルに入れ、河川に投入するパフォーマンスも見せている。 だが、その程度の量で川に溜まった放射性物質が除去され、浄化できるとは思えないのだが……。 ◆創生水 ―仕組みはわからないが、放射性物質が消えちゃった― もともと「高い波動があり、身体のエネルギーを高める」などとして販売されてきた創生水。科学的根拠がないとされる「波動水」の一種だが、現在、販売元の「創世ワールド」社が福島県内で土壌の浄化実験中だ。 「県内の土に創生水を入れたところ、セシウムが半減した。土に浸した後の創生水のセシウムもゼロ。つまり、放射能が消えてなくなったのです。仕組みは私たちにもわかりません」(同社担当者) 放射性物質はろ過や洗浄で除去できても、消し去ることは不可能とされているのだが……。 ◆EM菌 ―水質汚濁の原因細菌液が福島の汚染を悪化させる!―
EM菌

EM菌は1L=2100円。機関誌などで被災地支援活動(EM菌の配布)もアピール

琉球大学名誉教授・比嘉照夫氏らが提唱する「EM菌」。土壌の放射性物質浄化に有効だとして、推進団体が東北各県の農場での実験や避難所への配布を行っている。 もともとEM菌は、推進団体が水質改善のためとして全国の河川や海に投げ込む活動をしてきた。しかし07年、福島県環境センターが、むしろ水質汚濁の原因になるとして公式に警告を発している。 「それがまた福島県内でばらまかれようとしている。これって、どうなんでしょうね」(県関係者) これ以上の汚染は、福島県民も避けたいところだ。 ― 放射能除染をめぐる(狂)都市伝説徹底ルポ【5】 ―
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