「モテる理系男子」は知識豊富でもドヤ顔しない
マジメで余計な遊びを知らず、女っ気がない……そんないわば“売れ残り物件”が多かった理系が今、一部の独身女子の間で注目株だという。実際、どんな理系がモテているのか、真偽のほどを探ってみた
◆知識豊富でもドヤ顔しないのが理系男子のスマートさ
「理系男子に目覚めたのは20歳頃でした」と語るのは、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子氏。
「当時、美大に通う私の周囲は文系男性ばかりでしたが、彼らは話題こそ映画や小説とかカルチャー系で私と好みはかぶるものの、話をしていると『オレのほうが詳しい!』と知識のマウンティングしてくる人が多くて……。最近も、『マッドマックスは観たか』『あの映画の元ネタを知ってるか』など流行のカルチャーに関するこちらの知識量を品定めしてくる文系男子にたくさん遭遇して、面倒でした」
だが、会話で自分の知識を披露したがるのは理系男子も一緒では?
「理系男性の場合、例えば星空を見て単に『星がキレイだね』と言うのではなく、『あの星は2等星で……』と具体的に解説してくれたり、一緒にドライブしてても『この車のエンジンは○○式で……』と、さらっと知識を披露してくれる。文系男子と違い、理系男子は、ただ『自分の好きなものを話したいから話す』というピュアな印象があります」
とはいえ、服装やトレンドにはまったく興味がないのが理系男子の特徴だ。しかし、そんな彼らのダサさすらも、辛酸氏にとっては魅力のひとつなのだとか。
「外見に気を配りすぎてたり、会話がスマートすぎる男性は、女性側は『遊んでそう』と警戒してしまう。だからこそ、チェックシャツに寝癖がトレードマークという理系男子の素朴さは、今の時代はむしろ貴重。また、理系男子は女性慣れしてないので、女性のファッションにもうるさくなく、ピンクやレース、フリルなどの女のコっぽい格好さえすれば、喜んでくれる単純さもいいですね。
それに理系男子のダサさは、それだけ研究に熱中している証拠。iPS細胞の山中教授のように、優秀な理系人材は今後の日本を支えていく貴重な存在です。ダサさの中に有能さを隠し持つ理系男子は、いろんな意味で日本の大事な宝です」
【辛酸なめ子氏】
’74年生まれ。漫画家・コラムニスト。学生時代から漫画、イラスト、文章、展覧会などを行う漫画家・コラムニストとして活動。最新刊『妙齢美容修業』(講談社)
取材・文/鈴木靖子 藤村はるな 古澤誠一郎
― [理系男子]がモテるって本当なのか? ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ