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トラッキングデータで“魔球”好きの野球ファンも見方が変わる!?

 プレーする側だけでなく、見る側にも大きな変化をもたらす、スポーツのトラッキングデータ。前回のJリーグに続き、その裏側と楽しみ方に迫った。

野球


トラッキングデータ

ボールの変化量をカメラで計測

 野球におけるトラッキングデータは大きく2つに分けられる。

「バッテリー間ではボールの軌道や回転数、フィールド全体では打球、送球、選手の動きなどが含まれます。MLBではすでにカメラの座標と画像認識を使ったPITCHf/x、ドップラーレーダーを使ったトラックマンという2つのトラッキングシステムが全球場に導入されています」(データスタジアム・須山晃次氏)

 しかし、正確なデータを集めるには大掛かりな準備が必要となることも。

「PITCHf/xの場合、一塁、三塁、センター後方の3か所にカメラを設置・固定する工事が必要です。その後、球場にワークステーションを設置してデータをとるのですが、画像とシステムを同期させるキャリブレーションという作業をしなければいけません。ボールを約150個フィールド上に置くので、その作業にも数時間かかります」

 現在NPBではデータを収集するため、独自にトラッキングシステムを設置している球団もあるが、全球場への導入にはいたっていないという。

 では、トラッキングデータが公表されれば、ファンはどのような楽しみ方ができるのか。

「昨年、NHKがパ・リーグのクライマックスシリーズでPITCHf/xを中継利用しましたが、このシステムの見どころはスピン量や変化量、軌跡などボールの動きの可視化です。なんとなく『キレのあるストレート』と呼ばれていた球も、ボールの回転数などでより具体的に評価することができます。ひとくくりにされていた球種にも、実は多くのバリエーションがあることがわかりますよ」

 “魔球”好きの野球ファンも見方が変わるかもしれない。

トラッキングデータ★曖昧だった球種や球質を回転数などで具体的に評価できる

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ラグビー、ゴルフ、テニスでも普及

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