更新日:2022年07月24日 17:02
エンタメ

朝ドラ女優の村川絵梨が濡れ場に挑戦「求められない女優のほうが悲しい」

――今回、ヌードを初めて映画として撮られましたね。それは、10年前の朝ドラとかに出られた頃だったら、できなかったと思うんです。 村川:たぶん2~3年前とかでも、決意できてなかったかもしれないです。いろんな役に向き合ってきて、役を演じることへの緊張や抵抗が、少しずつなくなってきたのか、どんどん自分の視野が広くなった気がします。女優という職業を選べば、いつかはこういった作品と出会うと思っていたし、求められないほうが女優としては悲しいです。  それを「いつ、どこで?」って自分の中で考えていて、断り続ける人生もあるかもしれないですけど、せっかくこの仕事をやらせてもらっていたら、そんな素敵な作品にめぐり会えたらいいなとも思っていたので。今年29歳になるのですが、女の生涯というか、女の大事な時期を描く、一人の女性の感情を追うような作品に出会えてよかったです。 花芯――たくさんの作品に出られて、今だからこそ決意できるようになった。それは自分の中で何か大きな変化があったのでしょうか? 村川:少しずつあったかもしれません。この2~3年ぐらいは役に対して、自分の壁みたいなのを、あんまり感じなくなってきて、飛び込みたい精神のほうが強くなってきていて。そう思っていた矢先に、このお話に出会えてすごくよかったです。 ――今回の作品で、演技のうえで「ここは難しかったな」というところは? 村川:全体的に台詞(せりふ)が少なくて、いろんな思いはあると思うんですけど、それを言葉に出すことをしない役なので、その中での変化を出すのが難しかったです。時の変化もありますし、感情の変化もありますし、あと一人一人と向き合うときの顔だったり、話し方だったりも一つ一つ違っていて、全体的に台詞がないっていうことは、演じる前は、ずっと恐怖でしたね。それに、「私、全然しゃべってないけど、大丈夫かな?」と表現がスクリーンに映るか不安でした。 ――この作品は、今では女性として普遍的なものだと思うんです。もし今、実際にこういう方がいらっしゃったら、女性としてどう感じますか? 村川:今の時代になってみると、園子は普通の存在なのかもしれないです。でも人に寄り添わない、執着しないところは特殊かもしれません。  たぶん自分の中でいろんな思いがあって、新しいことにチャレンジするとか、「なんでなんだろう?」っていう、社会への疑問とか、不思議を抱えていて、どうにか新しいことにチャレンジしたい革命家的なイメージもあります。女性の中の女性ではあるけど、男よりも男勝りな性格なんだと思います。だから、いろんな男の人に出会っても、流されたりしない、確信的な思いが自分の中にあるから、本気で好きになっても執着せずに、自分から切り離せる。夢見る少女では一切なく、常に現実的なので、なかなか今の時代にいないタイプの女性だと思いますね。
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朝ドラから10年
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