SKE48宮前杏実・卒業公演レポート「人として成長できた5年間」【独占インタビューあり】
SKE48の5期生として約5年間活動、16thシングル『12月のカンガルー』ではWセンターの一角を務めた宮前杏実の劇場最終公演(チームS「重ねた足跡」公演)が9月28日、名古屋・栄のSKE48劇場で行われた。
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1曲目の「Gonna Jump」は親しい後輩である北川綾巴、松本慈子を左右に従えた宮前がセンターに立ち、元気いっぱいにスタート。宮前は客席のファンにたくさんの投げキッスを浴びせかけた。続く「手をつなぎながら」では、歌詞の「道に迷わないように前へリードしてくれた」という部分が心にしみたのか、その場面から松本の涙腺は早くも崩壊。手を握り合って踊っていた宮前も思わずもらい泣きして、目に涙を溜めた。
最初のMCでは宮前が前日深夜に思い付き、ブログでファンに依頼した「お願いごと」について触れられた。メンバー挨拶の時に、全員分のサイリウム(実際はペンライト)のカラーを作って出してあげてほしいという、とんでもない「むちゃぶり」だった。しかし、ファンは見事に対応。山内鈴蘭が「自分の生誕祭よりすごい」と驚くほどの大音声で各メンバーの名前を呼び、手元のペンライトの色を必死に切り替える姿が見られた。黒というむずかしい色が入った東李苑のカラー(白・黒・ピンク)ついても黒のセロハン紙を仕込んだり、1本だけ電源オフにしたりと工夫を凝らした対応で乗り切っていた。
また後半のMCでは後藤理紗子を進行役に、宮前がかわいがっているという後輩たち(松本慈子、野島樺乃、山田樹奈)が「宮前から教えてもらったこと」を披歴。財布をちらつかせながら「金しかねえからなぁ」(松本)とうそぶいたり、後輩と食事に行く時に「あたしと行く時は何も持ってこなくていいから。手ぶらで来い」(野島)と豪気に振舞ったりするという証言が飛び出し、会場から「かっこいい~」と称賛の声が上がった。しかし、山田が「その癖に月末になると、あと何円しかない~」とかなり無理している実態を暴露すると一同失笑した。
だが、山田も宮前を腐しただけではなかった。本番前に緊張しがちな山田に対して「始まったら終わるから」と励ましてくれたエピソードを紹介。宮前らしい「ロック」な名言のオンパレードに何度も深くうなずくファンの姿が見られた。山田は宮前から教わった「何とかなる精神」を後輩にも受け継ぎ、正念場を乗り切っていくことを誓った。後藤は「(宮前は)後輩にSKEイズムを伝えてくれるすごいコ」と持ち上げ、そのスピリットを後輩に受け継いでいければ「まだまだSKEの熱は下がらない」と締めくくった。
セットリストが最後のアンコール曲「僕は知っている」まで進むと、このままでは終われないファンからのダブルアンコールが巻き起こった。それを受けて始まった卒業セレモニーのステージ上に現れたのは宮前と北川の2人。宮前が赤、北川が青のドレスをまとって歌い始めたのは松井玲奈(15年8月卒業)と松井珠理奈の持ち歌「TWO ROSES」。宮前は玲奈のパートを務めた。続いては山田樹奈、松本慈子が脇を固める中、少しはにかんだ笑みを浮かべた宮前が「ハート形ウイルス」を熱唱。宮前にしては珍しいかわいらしい選曲にファンの興奮は一気に高まった。
同期5期生全員で歌う「目が痛いくらい晴れた空」の間奏で、市野成美、古畑奈和、二村春香、江籠裕奈の4人が感謝の言葉を贈られた宮前は「5人だから5年間やって来られた。本当に本当ににありがとうございます。これからもよろしくお願いします。大好き」といって涙ぐんだ。
最後の曲はやはり初選抜曲にして、センターの座まで射止めたシングル曲「12月のカンガルー」。仕事を終えて急遽駆け付けた大矢真那もファンから預かった花束を渡すとステージ上に並んだ。ファンへのお礼で宮前は「今日は来てくださって本当にありがとうございます。こんなすてきなお花も、花冠も、サイリウムも。本当にたいへんだったと思うんですよ。裏でみんなから『すごいすてきな方たちだね。いいなあ』って言ってもらえて、本当にもう鼻高(はなたか)ですよ。わたしは」と感謝し、ファンの熱い気持ちに報いた。
迫力のダンスパフォーマンスで「12月のカンガルー」を歌い切り最後の挨拶をしようというところで何とサプライズが。他の仕事で欠席していた同チームの松井珠理奈もスケジュールの合間を縫って終演ギリギリで飛び入り参加。カンガルーポーという花などが入った花束をプレゼントした。松井からファンへの最後の言葉を促された宮前は「みなさんのパワーがわたしを支えてくださるって信じてるので、これからもよろしくお願いします」と述べて深々と頭を下げた。
終演後、宮前から話を聞くことができた。
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