“レッスルマニア13”の向こう側――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第254回(1997年編)
“レッスルマニア13”(1997年3月23日=イリノイ州シカゴ、ローズモント・ホライズン)はジ・アンダーテイカーのWWE世界王座奪取シーンでその幕を閉じた。
メインイベントにラインナップされたサイコ・セッド対アンダーテイカーのWWE世界戦は、タイトルマッチそのものよりも“ヒットマン”ブレット・ハートと“HBK”ショーン・マイケルズがそこにいることがドラマの焦点になっていた。
ヒザの故障を理由にWWE世界王座を返上したショーンは“レッスルマニア13”を欠場し、この日はPPV放映のゲスト・コメンテーターとしてリングサイドの実況ブーツに陣どった。ショーンはTVカメラに向かって“nWoウルフパック”のポーズをとってみせたが、レギュラー解説者のジェリー・ローラーはこれにはいっさい触れなかった。
試合開始のゴング直前にブレットがリングサイドに現れ、ショーンに向かって「お前は腰ぬけのインチキ野郎」と毒づき、リング上のアンダーテイカーに対しては「こんな試合は認めない」とタイトルマッチに“異議申し立て”をした。マイクを手にリングに上がってきたブレットにセッドがパワーボムをお見舞いしたところで試合開始となった。
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