北朝鮮が抱える「暗殺部隊」たち――日本国内での暗殺も簡単に実行できる
金正男氏がマレーシアで殺害されてから3週間――事件の真相はまだ謎に包まれたままだが、現地警察当局やマスコミ報道を総合すると、正男氏は女性2人にVXを顔に塗られ、15~30分後に死亡したことがわかっている。
暗殺の背景には脱北者による「北朝鮮亡命政府構想」があるという見立てがある。脱北者団体は正男氏を亡命政府のリーダーにすべく接触していたが、正男氏は断り続けていたという。
⇒【画像】はコチラ(北朝鮮と金正男の関係図)https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1298054
「今年4月に第2回世界脱北者会議がワシントンで開催される予定で、そこでは“樹立宣言”がなされるという話が浮上している。北朝鮮の正統後継者たりうる血統を持つ正男氏と、亡命政府樹立を叫ぶ脱北団体の接近に対して、北朝鮮側が苦々しく思っていたのは確実です。それが暗殺の引き金になった可能性が極めて高いのです」(日本の公安関係者)
なお今回、正男氏を暗殺したのは北朝鮮の「偵察総局」という部署であるという話が有力になりつつある。偵察総局は海外での諜報活動や破壊工作など“準軍事作戦”を担う部署だが、北朝鮮には以下のような「暗殺部隊」が存在するという。順番に見ていこう。
①偵察総局
海外での諜報活動、破壊工作、要人暗殺などを担う。総局長は金英哲氏。’11年に自由北韓運動連合のパク代表を襲撃したとして、同機関の工作員が韓国で逮捕された。’14年のソニー・ピクチャーズへのハッキング攻撃も同機関が関与したとされる
②朝鮮労働党統一戦線部
韓国で地下政治組織をつくるなど、北朝鮮の対外宣伝活動を行う。日本での政治工作活動も担っており、関係者が逮捕されたことも
③国家保衛省
北朝鮮国内のスパイ・反体制派の摘発を主な任務とする秘密警察だが、国外では脱北者の追跡・監視・審問も行っているという
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