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高齢者による強姦が30年で7倍に…性犯罪の知られざる真実

 近年、若者の凶悪犯罪件数などが減っている中で、減るどころかむしろ増えているのが強制わいせつや盗撮などの性犯罪だ。セクハラはいまや世界的にも大きな社会的問題にまで発展している。  そんな中、『男と女の性犯罪実録調書』(鉄人文庫)が発売された。本書は『週刊実話』(日本ジャーナル出版)で10年間続く同名タイトルの連載を文庫化したもので、新旧39本の男と女の性にまつわる事件を収録している。

諸岡宏樹氏

 20年以上に渡り日本の性犯罪に関する取材を続けてきた本書の著者である諸岡宏樹氏に、メディアがなかなか報じない性犯罪の知られざる現実を真っ向から語ってもらった。

40年にわたって続いた85歳男のストーカー

諸岡氏の取材ノート。これまでで110冊以上を数えるという

――‘94年から性犯罪事件を取材している諸岡さんですが、『週刊実話』連載開始当時の自身の状況を教えてください。 諸岡氏:連載は’07年から始まっていますが、当時から’09年の裁判員裁判の導入を見越していました。裁判員裁判が導入されると、殺人事件なども3、4日で扱うようになるので、本格的に公判傍聴にもしっかり顔を出せるなと思ったんです。それ以前も公判を追いかけることはできましたが、「今日は罪状認否だけ」みたいに1、2年かけてひとつの事件をモタモタやるんで最初の頃は付き合いきれず……、またすぐに次の案件に忙殺される感じでした。 ――裁判員裁判の導入が連載のひとつのキッカケになっているんですね。 諸岡氏:あとは2000年を過ぎた頃だとネットの影響も大きいです。それまで容疑者の友人などを探し、人となりを聞いて記事にするとそれが記者独自のスクープになっていたのですが、「俺、同級生だったよ」とかネットで書き込む人が当時から出はじめたんです。この流れは止められないだろうし、同じやり方で続けるのはキツイかもしれないと、色々考えあぐねた挙句はじめたことのひとつが『週刊実話』での連載という感じですね。 ――これまでの記事を改めてまとめるに当たって気をつけた点は? 諸岡氏:原文だとかなりエグいのであまり生々しい部分、ポルノ小説みたいになってしまうところはほとんどカットし、なるべく事件のプロセスだけを浮き彫りにしました。露骨な性的被害の内容も公判では明らかにされるんですが、現実はもっと悲惨です。 ――取材された事件は、どれも比較的“普通の人”が起こした事件も多い印象でした。諸岡さんが特に印象深い事件は? 諸岡氏:事件を選ぶうえでふと目の前で起きそうな、対岸の火事だと思えないようなものを意識して集めています。今回は10本以上の新聞未報道の事件を入れたのですが、記者としてはやはり未報道事件には思い入れがありますね。最たるものが「40年にわたった85歳のストーカー」です。別の案件で大阪地裁に立ち寄った時に偶然、発見した事件なんですが。
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「30年前に比べて強姦7倍、強制わいせつ19倍」の衝撃
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男と女の性犯罪実録調書

メディアが報じなかった性犯罪事件も多数収録

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