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小林よしのり、山尾志桜里、倉持麟太郎が「権力を縛るための立憲的改憲」を大議論!

北朝鮮のミサイルにも立憲的改憲で対処できる

倉持:それはまったく異議ないですが、右でも左でも声が大きい人たちの数を大きく見積もりすぎているのではないかと最近すごく感じています。本当に訴えていくべきなのは護憲か改憲という意見を発していない、真ん中にいる人たちです。その層にどうやって訴えていくかというのが、立憲的改憲の一番のコンセプトのはずです。

倉持麟太郎氏

山尾:多分、『SPA!』を読んでいる人たちは、その“真ん中”にいる人たちなんじゃないですか? ――しかし政治に関心がない人に関心を持ってもらうのは大変です。 倉持:関心がない人でも、「北朝鮮のミサイルは脅威だから、いざというときは撃ち落とせたほうがいいし、攻撃されたときは反撃すべき」くらいは思っているはず。 山尾:「だけどトランプに付き合って中東に行くのはやめたほうがいいよね」とも思うような、そういう普通のバランス感覚を、私たちの改憲案では「個別的自衛権の明記」に反映させています。 小林:例えば北朝鮮のミサイルに限定して言えば、それは個別的自衛権で守れる。それがアメリカに守ってもらわないとダメだってところに、すでに錯覚がある。

小林よしのり氏

山尾:どうして北朝鮮が日本にミサイルを撃つのかという、その原因を考えないといけません。日本にとっては拉致の問題がありますが、北朝鮮から見たら日本を攻撃する理由は基本的にない。しかし、日本はアメリカと仲間どころか一体だと思われているのでミサイルを撃たれる。そのリスクを減らすためには、アメリカとは「一体ではなく連携」というあるべき正常な姿に戻していくべきです。これがトランプさんに100%従う集団的自衛権では、かえって危ない。仮に撃たれた場合も、個別的自衛権であれば対処することができる。それは今までもやってきたことです。これを憲法に明記するのは、何ら極端な主張ではないでしょう。そういうことをわかりやすく伝えていくことが、これから大切になってくると思っています。 小林:とにかく憲法典ではなく立憲主義が大事だということを、護憲派の議員たちがわからないといかん。これから国民全員にどう伝えていくかということで、わしも『SPA!』に帰ってきたわけだが、まず議員たちに党派を超えてわからせないことには、議論が生まれない。もともとは護憲派も自民党の改憲案(2012年版)に対して、「家族を大切にすべきと書いてあるが、これでは憲法で国民を縛っている。立憲主義に反する!」という理屈で反対した。それなのに立憲的改憲に対して、「改憲はとにかく反対」というなら、お前たちが言ってきた立憲主義とは何だってことになるわけ。安倍政権に反対するための道具として使ってきただけかって。 ――立憲民主党は大丈夫ですか? 山尾:野党第一党が「護憲と改憲の二元論を超える」と言ったわけです。これは何度でも書いていただいて、内外に知らしめたい。 小林:でも、さっき倉持くんが護憲派は決して多くないと言ったけど、その少ないけど声がでかい人たちが立憲民主党にいるじゃない。 倉持:だから、そこばっかり見ていて世間の大多数が見えていないのが政党としての問題なんです。 取材・文/小山田裕哉 撮影/植松千波 ※週刊SPA!4月3日発売号「小林よしのり×山尾志桜里、倉持麟太郎 [立憲的改憲]で安倍を食い止めろ!」より一部抜粋。さらなる議論は『週刊SPA!』本誌にて!
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