キン肉マン「元祖の続編」でブーム再燃、その衰えぬ人気の秘密とは? 原作者・嶋田隆司先生が語る
『週刊少年ジャンプ』連載終了から実に24年ぶり、’11年にWebメディア「プレイボーイNEWS」にて連載配信を開始した新シリーズは、開始早々から我々のよく知る超人が多数登場することもあって話題沸騰。謎を呼ぶ敵キャラ・真の完璧超人(リアル・パーフェクト超人)の登場、バッファローマンやアシュラマンなど人気が高かった悪魔超人たちの参戦もあり、コミックスも飛ぶように売れてシリーズ累計7500万部を突破。現在は59巻まで発売中だ。
キン肉マンの息子=万太郎を主人公とした『キン肉マンⅡ世』の終了と同時に予告された新シリーズの開始。その内容は誰もが想像してなかった初代『キン肉マン』の復活だった。なぜ新しい『キン肉マン』は24年前の「キン肉星王位争奪編」の続きから始まったのか? 原作者の嶋田隆司氏に話を聞いた。
創刊29周年記念号である現在発売中のSPA!6/13号では“肉周年保存版”として「キン肉マンSPA!乗っ取り!!の巻」と題して、アラフォー世代が愛してやまないヒーロー漫画の金字塔を多角的に紹介。気になる新シリーズの概要、今からでも遅くないキン肉マンシリーズの早わかりガイド、そして生みの親である嶋田氏のスペシャルインタビューなどから、ブーム再燃の舞台裏とその魅力にあらためて迫っている。
嶋田:20代後半の読者が中心の『週刊プレイボーイ』で『Ⅱ世』が始まったときに、読者の年齢に合わせて内容を変えてみたんですよ。当時の世相や流行を取り入れたりして、ものすごく試行錯誤しました。でも、どうも反応が悪い。そこで少年漫画みたいなギャグを入れてみたら、大人世代も「これだよ!」と喜んでくれた。僕らも大人向けにやり方を変えてなくていいと気づかされたんです。それで新シリーズが始まるときに、やっぱり昔と変わらない『キン肉マン』をやろうよとなって、初代の続きから始めることにしました。
その言葉通り、新シリーズでも『キン肉マン』は、我々が24年前に興奮しながら読んだ当時と変わらぬ姿のまま復活した。
嶋田:最近は主人公が無双する漫画が多いけど、キン肉マンは怖いとおしっこちびって、負けそうになると風呂敷かぶって逃げちゃう。今のシリーズでも悪魔将軍のほうが強い(笑)。ツイッターで読者の反応を見ると、「こいつは何してんだよ」と呆れている人が多いですよ。でも、最強じゃないところが、キン肉マンの良さなんです。キン肉マンは真剣にやったら強いけど、普段は「負けるんちゃうか?」という危うさがある。危うい主人公だから、次の展開から目が離せなくなるわけです
キン肉マンは主人公でありながら、狂言回しのような役回りも。それが面白さの一因になっていた――。
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