雑学

GUスーツが上下7000円でありえない品質。買うべき&避けたいアイテムを判定

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第173回目をよろしくお願いします。

メンズファッションバイヤーのMB

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)


3、4万のスーツかと思うほど!!


 まずはこの写真を見てください。

「またどこぞのスタイリストが高級スーツ指南なんて始めやがった」なんて思うかも知れません……しかし、実はコレ、上下スーツ&シャツ&ベルトはなんとGU。上下揃えても7000円ほどで揃っちゃう着こなしなのです。……到底見えないですよね??

 最近のGUはクールビズやウォームビズなどビジネスカジュアル需要に応えるべくスーツ、シワにならないシャツ、革靴、ベルトなどを強化して、展開しています。ユニクロや海外ファストファッションなどのおかげでカジュアルは「安いものでもおしゃれになれる」という認識が一般的になってきましたが、スーツはまだまだ。格安店ではそもそもあまりビジネススーツの展開がないですし、H&Mなどに少しだけあったとしても恐ろしくチープな素材のものばかり。30過ぎてペラペラのスーツ着るのもさすがに抵抗があるでしょう。多くの社会人は「スーツに関しては量販店でも上下2~3万円はするものを買わないと……」という認識がまだまだ強いはずです。

 GUのスーツはこの認識を見事にブチ壊してくれました。2年ほど前、展開始めたての頃はまだまだGUも「ペラペラスーツ」が目立ちましたが、最近はもう量販店で3、4万円で並んでいても「ふーん、なるほどね」と自然に感じちゃうようなものばかりです。

動きやすく、シルエットが綺麗で、素材が安っぽくない


GUドライスーパーストレッチジャケットCL 4990円(+税)

GUドライスーパーストレッチトラウザーCL 2490円(+税)

GUのスーツが有りえない品質 私のイチ押しはこちら。特殊な機能素材を使ったスーツです。GUは過去何十型もスーツを展開していますが、過去最高の出来だと思っています。本来ビジネススーツは作業着ですから「動きやすいこと」が絶対条件。ホワイトカラーの仕事だって実際は動く機会が毎日あります。電車のつり革につかまる、座ったり立ったりを繰り返す、オフィスの中で重いものを運ぶ、休憩室で不倫相手とセックスする……働く際に毎日着るいわば「作業着」ですから、こうした動きを邪魔するものではいけません。だからこそ量販店のスーツは高級スーツなどに比べてあえてシルエットを甘く作っているものです。結果的に「ゆったりサイズ」になり、着丈は長く、袖は少しユルめ、パンツも締め付けがない……すると、どうしても野暮ったいスーツの印象が生まれてしまいます(そして、それに合わせて、体も緩みはじめ男性は徐々にオジサンへと進化していくのです)。

 ところがこのGUのスーツはストレッチ性が強い素材を使っており、細身だけど動きを邪魔しません。ストレッチ素材を入れ「すぎ」ると、今度は素材感が損なわれます。ナイロンやポリウレタンなど化学繊維特有のテカテカ感ペラペラ感が出てきてしまい、安っぽい印象になりがちです。このGUスーツは「動きやすいように」「シルエットが美しいように」「素材が安っぽくならないように」といった、とても難しい三竦み状態の中で的確なバランス点を突いています。動きやすくシルエットもきれいで素材も安っぽくない。強いて文句を言えばボタンが安っぽいですが、気になるならお直し屋さんで変えればいいだけの話。これで7000円は激安すぎます。おそらくこれまでのスーツ史上、最安の商品ではないでしょうか。

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