「パパは背中に絵があるの」部長の子どもの発言に凍りついた夜
ブラック企業のパワハラ問題などが叫ばれるようになった昨今。“トンデモ上司”が取り沙汰されることも増えたが、普段の仕事ぶりや飲み会での振る舞いなど、社内でも慕われている上司はいるだろう。とはいえ、彼らが過去にどんな道を歩んできたのか、知る機会は少ない。今回は、尊敬する上司が、かつて意外な職業だったというケースを紹介しよう。
専門学校卒業後、就職して15年同じ会社に勤める星野洋平さん(仮名・35歳・既婚/機械設計事務所社員)は、上司である部長をベタ褒めする。
「部長のKさん(40代後半)は気配り上手。さりげなく仕事のフォローをしてくれるし、得意のおやじギャグで職場の雰囲気を和ませてくれます」
社員10数人の小さな会社は家族のような雰囲気で、現場を仕切るKさんは社長以上に慕われている。だが、そんな彼には信頼を寄せてくれる部下にも隠し続けている“ある秘密”があったのだ。
「実は、Kさんは元ヤクザだったのです。確かに、ガタイはすごくいいけど、いつもニコニコして怒った姿なんて一度も見たことがなかったので信じられませんでした」
それを知ったのは5年ほど前のある日。トラブル対応で休日出勤していた星野さんは、問題が片付いた後にK部長から「ウチでご飯食べていかないか?」と自宅に招待されたとか。奥さんの手料理を食べながら楽しい時間を過ごしていたが、当時6歳になるKさんの息子さんが1枚の絵を持ってきて、父親の秘密をあっさりカミングアウトしてしまう。
「これパパなの。せなかにね、とってもキレイな絵があるんだよ」
差し出された絵には、背中に昇り龍らしき刺青が入った男性が振り向く姿が描かれていた。その瞬間、K部長と奥さんはまるでフリーズしたかのように一瞬固まったという。
「妙な沈黙が続いた後、奥さんが『ち、違うんです! これは……』と言いかけたのですが動揺しているのは明らかでした。すると、Kさんがそれを制して、自らの過去について語り始めたんです」
若くして暴力団の構成員になり、逮捕歴や刑務所にも入っていたこと、出所後しばらくして極道の世界から足を洗い、今の会社の社長と出会ってカタギとして人生をやり直したことなどを打ち明けられたそうだ。
いつもニコニコ顔の温厚上司に、元極道の過去
部長の息子が秘密をカミングアウト!

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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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