「働き方改革」が叫ばれるなか、
副業を解禁する企業が急増している。ソフトバンクやコニカミノルタなどの大企業も続々と副業を認め、今年4月からは、新生銀行が大手銀行で初の解禁を発表して話題に。また、神戸市や奈良県生駒市など
公務員でも解禁の動きがある。
大企業から公務員まで続々解禁。中年こそ「複業」を始めるべき理由
こうした流れを「妻子を養う責任がない自由に動ける若手社員だけの話」と、どこか他人事のように感じていないだろうか。実際には、
“もう一つのサイフ”は、40代以上にこそ必要なサバイバル術なのだ。早稲田大学ビジネススクール教授の山田英夫氏が話す。
「今の40代の人が、10年後にも同じ収入水準をキープできるのか、ということです。大企業でも50代になると『
役職定年制』があります。そこでポストを外されると、専門外の部署や間接業務に異動させられて、
収入が大幅ダウンする人が少なくない。また、ビジネス環境の移り変わりが激しい現在、スキルの
“賞味期限”がどんどん短くなっています。長く活躍するためには、常に外部から刺激を受けて成長していかなくてはいけない。一つの会社にしがみつき、社内で仕事を回しているだけでは、先細りしていきます」
危機感を持った人はすでに動き始めている。SPA!が複業(W収入)をしている40代会社員にアンケートを取ったところ、「
将来的な収入減が不安だったから」という人が最多。
《複業を始めた理由は?(複数選択可)》
1 将来的な収入減が不安だったから 104人
2 給料が安すぎて遊ぶお金が欲しい 65
3 趣味などをお金に換えたかった 50
4 将来の金銭負担増が濃厚だから 45
5 新しい経験を積みたかったから 40
6 今の働き方に年齢的限界を感じる 30
7 リストラなど本業消失の可能性 28
8 友人や同僚がすでにやってるから 20
9 会社が副業を解禁したから 18
※対象/複業をしている40代会社員200人(調査は8月1日~13日)
そして多くの人は長期目線で「
数年後には収入の柱にしたい」と考えている。
【今やっている複業の将来的な展望は?】
《今やっている複業の将来的な展望は?》
数年後には収入の柱にしたい 30%
今の副収入の額を維持したい 22%
今は儲からないけど改善したい 19%
タダ同然だが経験が積めるのでOK 15%
儲からないのでもうやめたい 9%
本業を辞めて複業で独立予定 5%
※対象/複業をしている40代会社員200人