副業(サブの仕事)ではなく本業と並び立つような複数の職業をもつ「複業」。会社だけに頼らず、本業が傾いたときのリスクヘッジであり、W収入で将来の安定をも目指す働き方――。
ただ待っても仕事は来ない。自分を複業市場に流通させる!
「エン・ジャパンの調査だと、約8割の社会人が複業に興味を持っている一方で、そのうちのほとんどの人は『何をしていいかわからない』って答えてるんです。今はそんな
“複業難民”が大量発生している」
そう話すのは、リクルートキャリア在籍時代に自ら起業し、HARESという会社を設立した経験を持つ、複業研究家の西村創一朗氏だ。安易な副業ブームの結果、間違った複業の始め方をする人が増えているという。
「楽して稼ごうというマインドが先行しすぎて、
“副業詐欺”に遭うんですよ。ツイッターとかで副業って検索すると出てくる変な広告に引っかかったりするんです。『毎日5分で月30万稼げる』みたいな
詐欺商材が山ほどあるので、先走ると痛い目に遭いかねません」
とはいえ複業したい人のほとんどが「何をしたらいいのかわからない」のも事実。複業を始めるにあたり、最初はどうするべきか。
「大きく2通りあって、一つは昔ながらの
周囲の人と始めるやり方。今だとオンラインサロンで繫がった人とビジネスを始める人などもいますね。もう一つは、
複業支援サービスを使うアプローチ。近年、仕事のカテゴリーごとにどんどん充実してきています。
最も手軽に始めるには、こちらのプラットフォームを活用する方法でしょう」
そのなかで西村氏がオススメする複業支援サービスがLancers(ランサーズ)、Saleshub(セールスハブ)、ストアカの3つだ。
「
ランサーズはライティングとかデザインなど、納品物系の仕事をするのに適しています。
セールスハブは営業職の人などが始めるのにいい。例えば、複業で営業代行を全部請け負うのは時間もかかるし大変じゃないですか。でもセールスハブだと、業務のうち『商品に興味を持ちそうな会社を紹介します』みたいに、一部分だけの負担で稼げるんです。技術職じゃない
文系ビジネスパーソンでも、チャンスは山ほどあるんですよ」
ちなみに、複業をしている40代会社員200人へのアンケート結果によると、将来的に複業で「月々5万~10万円程度稼ぎたい」と思っている人が多いようだ。
【将来的には複業でいくら稼ぎたい?】
<将来的には複業でいくら稼ぎたい?>
5万円未満 15%
5万円~10万円未満 42%
10万~20万円未満 19%
20万~30万円未満 9%
30万円以上 15%