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グーグルが「中国の検閲つき検索エンジン」開発を中止すると誰がトクするか?/ひろゆき

 もちろん中国に対応しないって選択をすることもできるわけですけど、中国市場が今以上にデカくなって、中国の検索エンジン(※4)が世界進出して、グーグルのライバルになることを考えると、今のうちから中国に対応していくというグーグルの判断は経済的に合理的なんですよね。  中国は人権弾圧しまくりとか、ゲノム編集した子ども(※5)を誕生させたりとか、倫理的な部分でもゴリゴリとフロンティアを開拓しているので、そういった技術で経済力を手に入れてさらに強くなっちゃうんですよね。国際会議とかでも、中国を敵に回すと大変なので、中国の言いなりになって票を入れる国も多いです。。。  ということで、資本主義をやめない限り、倫理やら正義やらで手を縛ったとしても中国が有利になるだけなので、長期的にはどうしようもないんですよね。まあ、資本主義と倫理と正義を捨てる覚悟があれば、なんとかなるかもしれませんが。。。 ※1.巨大市場 ’17年の国別EC市場規模(BtoC)ランキング。1位は中国で前年比35.1%アップの1兆1153億ドル(122.6兆円)。2位がアメリカで4549億ドル(50兆円)、3位がイギリスで1126億ドル(12.3兆円)。日本は4位で953億ドル(10.4兆円)だった ※1ドル=110円換算 ※2.「金盾」 中国政府によるネット検閲システムで、別称「グレート・ファイアウォール」。このシステムにより、マカオと香港(特別行政区)を除く中国全土で、グーグルのサービスが利用できない状態になっている ※3.’15年 グーグル社がグループ再編により、新しく親会社「アルファベット」の下に再編成された年で、その際に新しい行動規範であるモットーが掲げられた。 ※4.中国の検索エンジン 中国でもっとも利用されている検索エンジンは、PCでは「百度(バイドゥ)」、モバイルではアリババ傘下の「神馬(シェンマ)」 ※5.ゲノム編集した子ども 中国の研究者が、ゲノム編集技術によりHIVへの耐性を持つ双子の女児を誕生させたと公表、中国国内外から非難の声が高まっている 【西村博之】 元ニコニコ&2ちゃんねるの管理人。米国最大の掲示板サイト「4chan」の現管理人。フランス在住、たまに日本。「客引きがアジア人に声をかける時は、とりあえず中国語がデフォルトなパリにいる、ひろゆきです。パリのデモ映像が話題ですけど、一部のエリアでそうなっているだけで、それ以外は至って普通であることをお伝えしておきます」
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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