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「公営団地」ネット回線ひけない問題、団地の自治会が障壁に

 新たな意味合いでの「情報格差」が、新型コロナウイルスをきっかけに露呈している。それは「公営団地格差」というべきもので、要は「公営団地にインターネット回線を導入できない」という問題である。Wi-Fiルーターを介する無線LANはともかく、より安定した通信速度を実現する有線LANは工事が必要。が、それらの工事は入居者の独断で行うわけにはいかない。都道府県もしくは市区町村の許可が必要だ。そうした事情が、情報格差をより大きくしているという。

「21世紀のインフラ」に対応できない公営団地

団地

※写真はイメージです(以下同)

 60年代から70年代にかけての高度経済成長期、日本全国に公営の集合住宅が数多く建設された。電気、ガス、水道が完備された団地は、昔ながらの長屋に住まう庶民の憧れでもあった。もちろん、2020年現在よりも若年層の割合が圧倒的に多かった時代である。  とにかく子供が多かったから、団地に公園は必須の設備だ。商店街もバス停も整備された。団地はひとつの町と言ってもいいだろう。  逆に言えば、21世紀のインフラ設備はまったく想定していないということだ。入居者が自宅にネット環境を整えようと思っても、公営団地ではなかなか難しい。まず、管轄する自治体に許可を取らなければならない。有線LANの工事をする前に、役所を説得するという高難易度の過程が待っている。
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「ネットの必需性」を理解できない自治会
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