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父母2人から虐待され逃げ場のない17歳の少女。“消えたい”衝動でリストカットも…

 次々と明るみに出る児童虐待。「身体的虐待」「心理的虐待」「ネグレクト」「性的虐待」と4つに分類される虐待の実情とは。そこで今回は、身体的虐待を受け続けている未成年少女に接触を試みた。

虐待される少女たち

※写真はイメージです

両親からの度重なる暴力で人格は崩壊。訴訟の準備中


 “虐待”と聞いてすぐ思い浮かぶのが暴力による身体的虐待だ。現在、高校2年生の宮城麻耶さん(仮名・17歳)は、父親と母親の2人から連日のように暴力を受けている。

「6歳のとき、母の携帯をお湯を張ったお風呂に投げちゃったんです。そしたら母が包丁を手に取ったあと、私をキッチンの床に押し倒し、顔めがけて振り下ろした。私は反射的に目を閉じ、そのあと恐る恐る開けると、顔スレスレの床に包丁が突き刺さっていました。『ここまで怒らせたのは、私が悪いんだ』。そう自分を責めました」

 父親と麻耶さんの関係が激変したのは15歳の冬のことだった。

「父と弟の毎日の口喧嘩に、高校受験のストレスも重なって初めてブチキレたんです。弟の部屋に行って『どっか行って』と大声で叫んだら、父親が『今まで女だったから手を出さないでやったのに』と怒鳴りながら両手で首を絞めてきた。苦しくて声も出ず、腕を何度か叩いたら父は何も言わずに部屋から立ち去っていきました」

 以降、連日にわたって父親からの暴行が続いている。繰り返し体罰を受けるリスクを、臨床心理学者の西澤哲氏はこう解説する。

「暴力に慣れると、『痛い』『苦しい』という感覚を失っていきます。その結果、他人の痛みが理解できないまま成長してしまいます」

モノクロの世界に色を与えてくれた血


 父親の“殴る・蹴る”の力が強くなるのが怖くて反抗できない麻耶さんの体には今もあざが絶えない。

「春を迎える頃にはせっかくの桜もくすんで灰色に見えました」

 理由はない。だがある日、“消えたい”という衝動に襲われた。

「リストカットやオーバードーズ(薬の過剰摂取)をやり始めました。翌日に学校があるときは一日3回のリスカ、休みの前の晩には頭痛薬をひと瓶一気飲み。灰色の世界で自分の血だけは色があるんです。めっちゃきれいで感動」

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20歳になったら両親を訴える

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