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JR時刻表を使った“妄想鉄道旅”が面白い。移動自粛でも旅立てる

―[シリーズ・駅]―
 列車の発着時刻を調べるのに欠かせない時刻表。現在はインターネット上の時刻表サイトやアプリが普及し、出発駅と到着駅を入力するだけですぐに表示してくれるので大変便利だ。
時刻表

昔ほどではないが、今も売れ続けている時刻表

 だが、その一方で分厚くて重たい書籍版の時刻表の需要もあり、『JR時刻表』(交通新聞社)の発行部数は約27万9000部(※2018年。日本雑誌協会の公表発行部数から筆者集計)。鉄道ファンにとっては欠かせないアイテムのひとつで定期的に購入する者も多い。筆者もそのひとりだ。  計画している鉄道旅行のルートを調べるだけでなく、実際には行かなくても「最寄り駅の始発列車に乗ったら1日でどこまで行けるのか?」「もし普通列車と快速を乗り継いで日本を縦断したら」といった妄想旅に思いを馳せる鉄道ファンも少なくない。そんな彼らのことを“時刻表テツ”と呼ぶ。

路線図付き地図が載っているので妄想しやすい

 時刻表には鉄道ダイヤだけでなく、JRや私鉄、第三セクターや主なバス路線、航路などが入った地図も地域ごとに掲載。位置関係が把握できるので妄想旅のイメージを膨らませやすい。  なかには「時刻表の見方がわからない」という声もあると思うが、そんな人のために冒頭部分のページで見方を説明。簡単に言うと、上から下に向かって各駅の停車時刻が書かれており、駅を通過する場合はカタカナの【レ】のような記号で表記されている。ネット上には丁寧に解説したサイトや動画があるので、それを参考にしてみるのもいいだろう。  妄想旅はすべて自分のさじ加減。筆者の場合は妄想でも現実味を持たせたいので、「JRの普通・快速乗り放題×5日分の『青春18きっぷ』を使って行くなら」なんて条件で探すことが多い。  それで調べてみたところ、日本最南端(※沖縄モノレールを除く)の西大山駅(鹿児島県)から日本最北端の稚内駅(北海道)を目指した場合、所要最短日数は5日間(※青函トンネルは普通・快速列車がないので北海道新幹線を利用するとの条件で計算)。ほかにも都内出発の本州一周もルート次第では5日間で回れることがわかった。  ただし、これは朝から夜までほぼ乗りっぱなしとなるため、途中下車して観光や温泉、ご当地グルメを楽しむという風にイメージしながら調べるのもアリ。よりリアルな妄想旅になるはずだ。
時刻表 完全復刻版 1964年9月号

画像:時刻表 完全復刻版 1964年9月号(ジェイティビィパブリッシング)

 あと、現在のものではなく昔の時刻表を使うのも面白い。実は、古書店や鉄道グッズのお店、ネット上では古い時刻表のほか、復刻版の時刻表も販売されている。本来の時刻表の使い方としては何ら役に立たないが、時刻表テツの間では人気だ。
時刻表

中身は昔も今も変わらず

 今は廃線となっている路線も多く、夜行列車をはじめとする当時の特急・急行などの情報も収められている。価格的にはちょっと割高なものが多いが、妄想旅にはまさにうってつけの一冊だ。
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鉄道ミステリー小説のトリックを妄想してみる
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