更新日:2023年03月20日 11:09
エンタメ

『チコちゃん』を生み出したプロデューサー、過去にはダウンタウンのヒット番組も…

テレビ業界でいま何を思い、どう動く?

 そして今年3月末、フジテレビを退社した小松氏は、昨今ささやかれている“テレビ離れ”について、「ネット配信・ゲーム含めて映像エンターテインメントに人が接する時間は減少したわけではないと思う」と持論を展開。続けて、「ネットが普及したことで視聴者との双方向的な番組は作りやすくなったし、映像表現の幅はむしろ広がっているので、作る側の意識としては逆に良くなっている」と話している。

 実際、小松氏自身も、Amazonプライムビデオで独占配信中の『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』シリーズの総合演出を務めている。この『ドキュメンタル』は2016年からシリーズが開始しているが、小松氏は当時、フジテレビから共同テレビジョン(テレビ制作プロダクション、フジ・メディア・ホールディングスの子会社)に出向しており、同番組に携わることができたとのこと。  しかし、最近では『ドキュメンタル』のような配信映像にも「危ない」「下品」といった非難の声が上がることもある。これに対し、小松氏は「一般社会のモラルとエンタメの世界のルールは根本的には同じでも違うものである」とし、制作者と視聴者の節度と信頼を深めることで、映像表現の幅はより広がると話している。  ――稀代のヒットメーカー・小松純也氏のこれまでのキャリアを振り返ってみた。フジテレビを退社する際、「少しでも自分が人の役に立つのは、面白いと思うことを考え、世に提案すること」とコメントを残した小松氏。継続して担当している『チコちゃんに叱られる』のほかにも、さまざまなコンテンツで、自由で乱暴なアマチュアリズムを見せてくれることだろう。<文/A4studio>
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