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年収1200万の商社マンが転職失敗「死ぬ気で働いても前職の半分の収入に…」

転職大成功で年収1200万円になった男も

 一方、逆の例もある。同じ生保会社への転職がきっかけで、年収1200万円以上の収入を得ることに成功した男もいる。引き続き、松岡さんに語ってもらう。 「43歳のBさんは、それまで職を転々としていました。20代は百貨店や駅ビルで催される日本各地の物産展を運営する会社の営業マンとして、全国各地を飛び回り、現地の女性と付き合い結婚、これまで3回結婚をしています」  Bさんは結婚と離婚を繰り返していたせいか子供はいなかったが、離婚するたびに持っているお金を全額女性に渡していたという太っ腹。そのため貯金は皆無だ。 「30代半ばで、当時勤めていた警備会社の経営が悪化して、Bさんは早期退職を宣告されたみたいです。そのため、スーパーの実演販売の仕事に職を変えた。それが彼の人生の転機だったと自分で話していましたよ」  その会社に入社したBさんは、主に野菜カット器や万能圧力鍋など、主婦相手の商品を販売していた。そして、そこで自分の能力に気が付いた。 「スーパーでの経験から『俺は営業が得意』と確信したと。そこでハローワークやら転職サイト経由で歩合の大きい企業の営業職に応募しまくり、ウチの生保会社に採用されたんです」  Bさんの当時の年収は400万円ちょっと。だが本人の適正判断は的確だったようで。 転職失敗「彼を見ていると、元エリート商社マンのAさんとは違い、良い意味でプライドがないんですよね。人懐こい性格でお客さんを安心させるタイプ。入社して早々頭角を現し、5年目には年収1200万円以上に。入社当時と比べ、羽振りがよくなりすぎています(笑)」  この例を聞くと、人生は何が起こるかわからないと感じる。とはいえ、いい年をした大人は、しっかりと人生設計をした上で職を変えることを肝に銘じたいところだ。<取材・文/夏目かをる> ― シリーズ・辞めなきゃよかった ―
コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪
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