薄着女性のワキをのぞく、プールに水中ゴーグルおじさん…夏のセクハラ・痴漢ひどい手口
うだるような暑さが続き、とてもじゃないがジャケットやネクタイ、シャツだって長袖なんか着てはいられない。女性だって自ずと「薄着」になってしまうのも当然だが、そうした機会を今か今かと待ちわびていた、恥ずべき連中が暗躍している。この時季、女性を悩ませる「夏セクハラ・痴漢」の実態とは……。
キャミソールやタンクトップ、ノースリーブ、ワンピース。ファッション系メディアでは、“透け感”や“肌見せ”などが夏のトレンドとも言われている。これは、つまり「露出」のことである。とはいえ、多くの女性は出勤・通学の際に「露出」を心がけているわけではない。当然だが涼しさを優先しているだけなのだが……。
「毎朝乗るバスで、絶対に脇の下をのぞかれます。毎日、違う男性にです。でもつり革を掴まないと倒れてしまうし。昔はニラみ返していましたが、あまりに多いので、知らんぷりするしかありません」
都内の旅行代理店に勤務する町田のぞみさん(仮名・20代)が訴えるのは、男性から脇をのぞかれるという“被害”についてだ。
普段は長袖シャツ勤務だが、この暑い時期にはノースリーブシャツを愛用していた町田さん。しかしあまりにのぞかれるために、フレンチスリーブ(肩が隠れ、斜めのラインにヒラヒラした袖が付いたもの)に変えた。それでも、袖の隙間から脇をのぞこうとしてくる男性があとを絶たず、もはや対策を諦めてしまったという。
「袖付きシャツの暑さだけでなく、のぞかれている気持ち悪さと緊張のせいで、涼しいバスの中でも冷や汗が止まりません」(町田さん)
なぜか「脇」にフェチズムを感じる男は確かに多く、露出度の高い格好の女性を思わず見てしまうという心理は、男の筆者にも理解できなくはない。ただ、女性が感じているストレスは我々の想像を超えている。
だったら隠せ、長袖を着ろ、というお決まりの反論も出ることだろうが、それは覗く側の身勝手な言い分であることに疑いようはなく、そもそもこの暑さである。それが「現実的な対抗策」にはなり得ない。
次の例も、夏の女性の格好を狙った悪質かつ気持ち悪すぎる事例だ。
「繁忙期で、家に帰っても寝るだけの生活が続いていた8月の頭。疲れ切って帰りの電車で立って乗っていると、前に座っているおじさんが脇の下をのぞいていることに気がつきました。知らないふりして放っておいたら、スマホを触るフリをして写真まで撮り出したので、おじさんが降りた駅で取り押さえようとしたのですが……」
しかし、盗撮犯を取り押さえようとする田中葉子さん(仮名・20代)の勇気は、その後、おじさんのある一言によって打ち砕かれた。
「ちょっと!って引き止めると、ニヤニヤしながら“ちゃんと剃ったほうがいいよ”って。恥ずかしさと敗北感から、体中の力が抜けその場にしゃがみ込んでしまいました……。忙しくてムダ毛の処理をしていなかった自分に腹が立ってしまい、泣きました」(田中さん)
セクハラに盗撮という犯罪行為を犯した上に、さらなるセクハラで田中さんを貶めたおじさんが罪に問われないことは、不条理というほかない。
女性の薄着を狙う「夏セクハラ・痴漢」がひどい
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