渋谷、銀座、上野…でネズミが大量発生。一体なぜ?
8月上旬、渋谷のコンビニエンスストア店内をネズミが駆け巡る動画がSNSに投稿された。あの映像を見てこう思った人も少なくないだろう。「もしウチにもネズミが大量発生したら……」。東京都内のネズミ事情を探る。
デフォルメされたアニメでもない限り、ネズミを見て「カワイイ♡」と思う人はほとんどいないだろう。“ドブ”すなわち下水溝を走り回るイメージから、“汚い”と思っているからかもしれない。
当然、ネズミたちに何の悪気もなく、必死で生きているだけだ。でも、人間からみれば、ネズミの糞は汚染を引き起こし、食中毒の原因となるサルモネラ菌などを運ぶ。さらに電線やケーブルをかじってショートさせ、火事の原因にもなる…。悲しいことである。
結果、人間は駆除を繰り返し、昭和を生きた者ならば「だいぶ見なくなった」と思っていたはずだ。それなのに渋谷のコンビニエンスストア店内を駆け回るクマネズミの映像が拡散された、令和元年。何が起きているのか? 都内の害虫獣被害相談を受けている公益社団法人東京都ペストコントロール協会の谷川力氏に話を聞いた。
「歴史的には終戦後、都内にドブネズミが大量発生します。それも殺鼠剤の登場で数は減っていくのですが、代わりに出てくるのがクマネズミです。高度成長期でビルが立ち並ぶようになり、壁を登れる上に殺鼠剤にも強いクマネズミが増えていったのです」

電線をかじってショートさせ、火事を引き起こす

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