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年収1200万円が50歳で半減、年下部長に顎で使われ…エリート会社員の後悔

 収入や肩書きが頭打ちになる人が多い50代。会社に居場所を失えば、どうなるのか? シビアな境遇にさらされた男たちのリアルを追った。
[逃げ切れない50代]の末路

40代まではワーカホリックだったという佐藤さん

50歳で降格…わずか4年で年収が半減

 新卒で情報系企業に入社した佐藤浩二さん(仮名・54歳)は、順調に出世を重ね、40代半ばで年収は1000万円を超えた。48歳で子会社に出向し、部長から取締役に昇進すると、最高年収は1200万円に。世間的にはエリート会社員だが、まさか4年後に年収が600万円になるとは、当時は予想もつかなかった。 「ちょうど50歳のとき、役員を務めていた子会社が買収されたんです。引き継ぎのために残ることになり、経理部長に降格されて、年収が300万円ダウンしました」  だが、この降格は序章にすぎなかった。2年後にそのまま子会社に転籍するか本社に戻るかの二択を迫られ、佐藤さんは本社に戻ることを選択した。 「ところが、待っていたのは北海道への単身赴任の辞令でした。それも、降格となる課長待遇で、年収はさらに300万円ダウン。4年間で、年収があっという間に半分になりました」  年下の部長に日々顎で使われ、息子の医学部進学も断念せざるを得なかったという。 「43歳で迎えたリーマン・ショック後の早期退職者募集のときは、会社から『頼むから、お前は残ってくれ』と懇願されたんです。それが50歳を過ぎてから風向きが一変した。自分だけじゃなく、経営陣が40代に刷新されたことで、同世代は軒並み干されました。  自分たちがついていたポストはすべて、若手や女性に取って代わられましたね。もしリーマン・ショックのときに早期退職していれば、もし出向した子会社に転籍していれば…と後悔することもありますが、空しいだけ。今の仕事や暮らしに、何の生きがいもありません」  再び早期退職者募集があれば、今度は迷うことなく応募すると悔しさをにじませる。だが、転職先の心当たりがない今、会社にしがみつくより道はない。  40代まで家庭を顧みずにワーカホリックだったという佐藤さん。そのせいか家に居場所はなく、休日は公園でぼんやりと過ごすことが多いという。  一般に、50~54歳で年収はピークとなり、55~59歳で下降する(平成29年賃金構造基本統計調査によると、50~54歳男性の賃金は月42.4万円、55〜59歳は月41.2万円、60〜64歳は月29.4万円)。佐藤さんのように「半減」は不運だとしても、「50代で下がる」ことを前提に人生設計しなければならないシビアな時代なのだ。
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