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日本の精進料理が、世界のベジタリアンとヴィーガンにぴったり/鴻上尚史

― 連載「ドン・キホーテのピアス」<文/鴻上尚史> ― 精進料理

「クール」でニーズが高い精進料理のこと

 NHK BS1で『cool japan』という番組を始めて、もう14年になります。  スタートした当初は、「クール・ジャパン」なんて言葉は全然ポピュラーではありませんでした。それが、経済産業省が2010年に「クール・ジャパン室」を設置してから、「官製の日本バンザイ番組」だと、言う人が出てきました。  そう言う人は、間違いなく、番組をちゃんと見てくれてない人で、僕もスタッフも、番組では「クールな日本」と「ノット・クールな日本」を常に同時に取り上げています。  日本人であることだけが唯一の自慢である「日本人アイデンティティ主義者」(©橘玲氏)は、とても愚かで恥ずかしいと思っているのです。  さて、14年もやっていると海外の番組のファンというのも増えてきて、(世界で100以上の国や地域で放送されています)一緒に司会をしているリサ・ステッグマイヤー個人のFacebookに「精進料理を取り上げて欲しい」というメッセージが来ました。  今、世界では猛烈な勢いで「ベジタリアン」と「ヴィーガン」が増えています。「ベジタリアン」は肉と魚を、「ヴィーガン」は、肉・魚に加えて、乳製品や玉子、蜂蜜など、「動物由来のもの」を食べない人達です。  健康と地球環境のためという二つの理由が大きいのですが、彼らが日本に来て、「食べるものに困る」という状態になっているのです。  欧米だと、「ベジタリアン・フード」とか「ヴィーガン・レストラン」がそれなりにあるのです。  ところが、「精進料理」はヴィーガンもヴィーガン、こんなぴったりのものがあるじゃないか、どうして特集してくれないのか、と海外の視聴者はメッセージを送ってきたのです。  番組では「精進料理」は、「Buddhist Cuisine」と訳しました。「仏教徒の食べ物」ですね。東京にある「精進料理を出すカフェ」と「高級精進料理のフルコースレストラン」を紹介しました。どちらも、外国人のお客さんで一杯でした。
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精進料理の「ノット・クール」は?
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ドン・キホーテ走る

『週刊SPA!』(扶桑社)好評連載コラム「ドン・キホーテのピアス」待望の単行本化 第18弾!

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