更新日:2023年04月25日 00:39
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「女系天皇に異議あり」女性天皇や性差別とは違うという保守系論客の主張

「皇籍復帰」を実現する手順

――「皇籍復帰」を実現するには、どのような手順を踏めばいいのか。 青山:具体的な安定策は2つあります。一つは、旧皇族の男子のうち皇籍に復帰される意思のある方だけ、皇室典範第9条(養子の禁止)の特例法で、今回に限り養子か婿養子を認める。もう一つは、こちらも皇室典範第15条(皇族でない男子は皇族になれない)の特例法制定で、旧宮家の男子の方に限り皇籍に復帰される案です。婿養子に入られる場合は当然、当人同士の自由意思に基づくものでなければなりません。 ――旧宮家の男子は存在するのか。 青山:私が参院決算委で政府機関に依頼した非公式の調査によると、父系(男系)で神武天皇に繫がっていることが確認できている男子は、15歳以下が5人、20代前半が2人の計7人いらっしゃいます。マリー・アントワネットが誹謗中傷されたように、王家や皇室は尊敬されるのと同時に、好奇の目に晒されてしまいがちですが、旧宮家の方々は非常に努力をされている。  皇族と旧宮家の親交団体「菊栄親睦会」が’47年の皇籍離脱以来、長年、活動を続けているのは、「国民の合意の下、務めを果たさねばならないときがくれば、しっかり責任を果たす」という趣旨だと個人的に理解しています。悠仁親王殿下がご無事に即位される前提に立てば、旧宮家の男子が皇籍復帰されていても即位する可能性は低く、この方々の子や孫の世代が即位される可能性のほうがずっと高い。帝王学を修めていないという批判があることも承知していますが、学ぶ時間は十分あるのです。 ――果たして、危機を乗り越える有効な打開策となるのか? 今後、議論が深まることを期待したい。

戦後、GHQの指令によって行われた「皇籍離脱」とは

 ’47年10月、皇室財産を国庫に帰属するようGHQから指令が出たことで、昭和天皇の実弟である秩父宮、高松宮、三笠宮を除く伏見宮系の11宮家51人の皇族が皇籍を離脱した。このとき、昭和天皇のお考えで「菊栄親睦会」が誕生。現在の上皇上皇后両陛下も同会の名誉会員になられており、今も新年の祝賀や皇族の慶事の際に集まっているという。 <取材・文/週刊SPA!編集部 写真/朝日新聞社 撮影/山崎 元(本誌)> ※週刊SPA!10月29日発売号より
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週刊SPA!11/5・12合併号(10/29発売)

表紙の人/ 福山雅治

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