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会社に居場所がない40代が「人生を好転させる」3つの処方箋

 40歳を過ぎ、直前にやろうとしていたことがわからなくなった経験などはないだろうか。どこか自分の脳や体に不具合を感じ、20~30代にあった成長している意識は薄れ、むなしさや停滞感が心を支配する――。人はなぜ老化&劣化し、成長を止めるのか? 今回は、日本独自の雇用形態で停滞した人生を劇的に好転させるメソッドを大公開する。 まだ成長できる人

あえて部下に弱みを見せ会社の外にどんどん出ろ!

 40代にもなれば、サラリーマンとしてのポジションはある程度決まってくるもの。過度に無謀な出世を狙うよりも、より会社員生命を延命させることが肝となってくる。  パーソル総合研究所の小林祐児氏は、年齢へのこだわりを捨てることが大事だという。 「年を重ねれば、職場に年下が増えていくのは必然。年下の上司が増えたりして前向きになれないミドル・シニア層は多く、周囲からも煙たがられ居場所を失いがち。この層は経験を生かし、人と人とを繋ぐ役割も期待されており、ハブ的な役割を果たせれば信頼を得られます」  また、中高年は、部下や後輩にアドバイスすることはあっても自分から誰かに悩みを打ち明けることはほとんどないはずだ。しかし、気軽に相談することができれば、結果的に組織内での自分の価値を高めることに繋がるという。 「相談するということは、相手に自分の弱みを見せること。最近注目されている概念の一つに心的安全というのがあるのですが、職場には『これを相談したら怒るんじゃないか?』と若手から思われている中年社員も少なくありません。  でも、自分から相談することで弱みをさらけ出せば、自分に対する相手の心的安全は高まり、それによって自分の居場所も築くことができます。下記の調査では、6~7割のミドル・シニアが職場に居場所を感じられず苦しんでいる。それを打開するのが相談なんです」
まだ成長できる人

年齢が上がるほど、「上司が年下」の割合も増える。年下との関係づくりがうまければこういった事態にもうまく適応できるのだ/出所:石山恒貴・パーソル総合研究所(2017)ミドル・シニアの躍進実態調査

▼職場のなかに「居場所」はありますか? ・私は必要とされている 42.3% ・私は人の支えになっている 34.3% ・私は人に好感を持たれている 31.6% ※居場所感がないと仕事へのパフォーマンスが上がらないという調査もあり、チームや組織での関係作りがいかに大切かが伺える/出所:労務行政研究所(2016)40代・50代社員の課題と役割に関するアンケートより作成 =====  あと、組織で働く人間にとって情報集めは重要な作業だが、常識や固定観念にとらわれてはいけない。そうすることで柔軟に物事を考える力を養なえるからだ。 「ミドル・シニアになればなるほど内にこもりがちですが、外に出ることはすごく大事。所変われば、自分が持っているスキルがすごく重宝されることもありますが、いつまでも会社の中にいては気づくこともできません。仕事とか会社を抜きに考えて外に居場所をつくることで、思わぬ形で仕事に生かせることだってあるんです」
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常識や固定観念にとらわれてはいけない
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