更新日:2023年05月23日 17:07
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「宇宙人は必ずいます」気鋭の天文学者が断言するワケ

宇宙人に通じる会話は…?

 さて、もし仮に宇宙人と会えたとしたら、どんな会話をするのがよいのか? 「多分通じるのが、『数学』と『物理学』、それに『音楽』の話題です。物理の法則は宇宙共通で、それを理解する基本は数学。宇宙の基本法則である相対性理論は、数学を使って記述されます。高度な文明をもった宇宙人なら、相対性理論もそれに必要な数学ももちろん理解しているはず。宇宙共通の法則だからこそ、理解度を比べれば文明レベルもある程度わかります。  一方、文化は宇宙人ごとにちがうはずですが、文化的な話の中で通じる可能性があるのは『音楽』です。なぜなら、音楽の基礎は数学で、リズムにも音階にも和音にも、すべて数学的な裏づけがあります。もしかしたら宇宙人の音楽は、意外に地球人のものに近いかもしれません。『いつかは宇宙人と会話で盛り上がりたい!』と思っているなら、いまから頑張って、数学と物理学、それに音楽を勉強しておくことを強くオススメします!」  ちなみに、本間氏の著書『ブラックホールってすごいやつ』では、今回、教えてもらった宇宙人の話など、宇宙にまつわるトリビアがふんだんに紹介されている。よければぜひチェックしてみてほしい。
ブラックホールってすごいやつ

全ページイラストつき。なんと全イラストを、『伝染るんです。』の作者・吉田戦車が手がけている。吉田戦車によるシュールな宇宙人も見どころだ

【本間希樹】 国立天文台教授・水沢VLBI観測所所長。1971年、米テキサス州生まれ、横浜育ち。東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程を修了し、博士(理学)の学位を取得。専門は、超高分解能電波観測による銀河系天文学。特に、銀河系の構造研究と、巨大ブラックホールの研究。現在、巨大ブラックホールを事象の地平線スケールまで分解する、EHT(Event Horizon Telescope)プロジェクトに日本側の責任者として参加 【イラスト/吉田戦車】 漫画家。1963年、国立天文台水沢VLBI観測所のある岩手県水沢市(現奥州市)生まれ。1985年、デビュー。代表作は、『伝染るんです。』『ぷりぷり県』(ともに小学館)など。『ビックコミックオリジナル』(小学館)連載中の『出かけ親』にて、国立天文台水沢VLBI観測所を自身が訪問したエピソードを紹介 <取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/吉田戦車>
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国立天文台教授が教える ブラックホールってすごいやつ

世界で初めてブラックホールの撮影に成功した国立天文台教授が、摩訶不思議な宇宙の謎をユーモラスに解説!

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