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新型コロナでタクシー客が増えた?大阪で聞いた意外な声

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府の要請でイベントの中止が相次いでいる。また、感染症対策専門家が出した企業の在宅勤務導入の推進、飲み会の自粛要請で、飲食を始めとした業界に大きな打撃を与えている。  本来ならばイベントや送別会など飲み会が特に多いこの時期。同時に繁忙期に入るタクシー業界は今、一体どうなっているのか気になった筆者。そこで、様々なイベント中止が相次ぐ、大阪の街で調査してみた。

「以前より効率良く稼げている」との声も

現在のJR大阪駅前の様子。普段はタクシーが列を作っているが、この日は2台だけだった。

現在のJR大阪駅前の様子。普段はタクシーが列を作っているが、この日は2台だけだった。

 話を聞いたのは、関西でタクシーが最も多いといわれる大阪(梅田)駅周辺に止まっていたタクシー運転手数名。前回、大阪ミナミの街でタクシー運転手に話を聞いたときは「売上が落ち込んだという感じはない」と話していたが、現状に変化はあるのか? 「関東では都内や横浜のタクシー運転手が感染していたこともあり、『密閉空間のタクシーには極力乗るな』という指示を出している会社も多いと聞きますが、関西では逆かもしれません。オフィス街のある主要沿線が東京に比べて少ないため、『なるべく満員電車や人混みには行くな』という指示が出ているようで、勤務中に利用してくれるお客さんは結構います。ただし、近距離のお客さんが多いですね。  こっちでは近距離のお客さんを断るタクシーも多いんですよ。そのために、新大阪駅で近距離専門のタクシー乗り場があったんですが、今年の2月1日から廃止になって。だから、近距離のお客さんを乗せて新大阪駅に戻ってきても、長い列にまた並ばなければいけない。今は旅行客も減っているから、新大阪でタクシーを使う人は出張のビジネスマンばかり。必然的に近距離のお客さんばかりになってしまうので、廃止はタイミングが悪かったかなと思いますね……」  また、ここ数日で一気に中止が相次いだイベントなどに関しては、こんなことを教えてくれた。 「送別会などの飲み会を自粛しているせいか深夜の利用者は激減しましたが、その分早い時間に乗る人が増えています。関西のタクシーは営業区域が細かく分別されているため、あまりにも長距離だと逆に損なんです。たとえば、大阪から神戸に乗せて行くのは良いけど、神戸から大阪に乗せて帰ってくるのは違反だとか。勤務時間がダラダラと長引くことがなくなり、以前よりも効率良く稼げるている気もします。  イベント系は、少し前までは中止になったことを知らないでコンサート会場に来てしまった人もいたので、それが意外と穴場でした。大きいコンサートが行われるのは主に京セラドームなのですが、駅前に何もないんですよ。地元の人なら電車で移動するのですが、少し遠くから来た人はコンサートも中止だしこれからどうしようか……という感じでドーム前で立ち往生している人をよく乗せています。  以前ならコンサートが終わってからが稼ぎ時だったのですが、今は京セラドームやその日コンサートをするアーティストのHPをチェックして、中止ならコンサートの開始前ぐらいに待機するように。イベント中止のニュースが報道されまくっている今後は、どうなるか分かりませんけどね……」  京都や沖縄では、観光客の激減がタクシー業界を直撃していると報道されていたが、大阪中心部はそこまで打撃を受けていないように見えた。
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ウイルスより暴行客のほうがよっぽど怖い
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