仕事

年収850万円のソニー正社員が会社を辞めても稼げる理由

 新型肺炎騒動によってリモートワークが注目されるなど、思わぬ要因で加速する「働き方改革」。しかし、賃金が上がらないのに、この4月から介護保険料が大幅に値上げされるなど、労働者の懐事情は日々過酷さを増している。しかし、給料が上がらない“時代”に甘んじることなく、自ら道を切り開く猛者はいる。そんな彼らのライフスタイルを見ていこう。
津田賀央さん

津田賀央さん

年収850万円を捨てた元ソニー社員が掴んだ新しい働き方と稼ぎ方

 大手企業の正社員という安泰な立場を捨て、それでいて収入はキープしつつ、自己実現を果たす。ソニーの元社員で現在は東京と長野の2拠点生活を送る津田賀央さんは「稼ぎ方改革」を果たした一人だ。 「長野への移住を機に、ソニーでは正社員から契約社員に。週3日、都内で勤務する形に切り替えてもらいました。現在は完全に独立しましたが、今でも個別にマーケティングの案件を請け負ったりと、古巣との関わりは続いています」 津田さんの1週間 そもそも正社員を辞した理由は、サラリーマンなら誰しも身に覚えがある、こんな思いからだった。 「会社は好きだったのですが、閉塞感はありました。部署ごとの縦割り意識や社内調整の煩雑さに疑問を感じ、『このままでは何も力がつかずに年だけとる』と危機感を抱くように。暗中模索するなか、リンダ・グラットンの『ワーク・シフト』を読んで、期限を決めて各分野のプロが離合集散するプロジェクト型のワークスタイルに感化されたことも大きかったですね」  そんな津田さんに転機が訪れる。 「長野県・富士見町の『テレワークタウン計画』を偶然ネットで見つけたんです。正直、あまりうまくいっているように見えなかったので(苦笑)、『何か手伝えることがないですか』と町役場に自ら企画書を持ち込みました」
森のオフィス

移住のきっかけとなったシェアオフィス「森のオフィス」。会員数は500人ほど

 話はトントン拍子に進み、’15年に一家4人で移住した。 「長野では町役場からの委託を受ける形で、シェアオフィスの運営から始めました。ソニーでも僕のような話は、かなりのレアケースでしたが、人事や上司が柔軟な理解を示してくれたことも大きかったですね。東京での仕事と長野での起業、ふたつの相乗効果が生まれると信じていました」  ソニー正社員時代の年収は850万円。契約社員となることで給与は3割減ったが、長野で起こした新規事業の収益も加わり、妻と2人の子供を養うには困らない。津田さんは徐々に個人での収益を積み上げ、2年前に完全独立を果たした。
コワーキングスペース

都内では渋谷のコワーキングスペースで打ち合わせや作業をしている

「売り上げは多少の浮き沈みはあるものの、今のところ順調。高速バスなら都心まで片道2700円、都内にいるときは実家に泊まっているので出費も抑えられる。お金はもとより、好きな仲間と働けるのが最高です。町の商工会の理事としてお祭りの企画運営など、地域との関わりも楽しんでいます」  地方と都心を行き来し、プロジェクト型の仕事を楽しむ津田さん。その突き抜ける笑顔がまぶしい。 ★成功者の金言 東京と地方、大企業と個人。複数の組み合わせで稼ぐ! 【ルートデザイン代表・津田賀央さん(41歳・既婚)】 ’01年に武蔵工業大学卒業、東急エージェンシーに入社。’11年にソニーに転職。’15年5月、長野県富士見町へ移住、現地で起業 ※週刊SPA!3月10日発売号「[稼ぎ方改革]のススメ」特集より
週刊SPA!3/17号(3/10発売)

表紙の人/ 藤田ニコル

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