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NTTドコモの「#キャッシュレスご祝儀」が話題、面倒なマナーはもういらない?

 冠婚葬祭の場でキャッシュレス決済はアリか、ナシか?  先月末、1本の動画が日本のテクノロジージャーナリストの注目を集めた。NTTドコモが企画した「#キャッシュレスご祝儀」というもので、d払いを使って結婚式のご祝儀を決済する内容だ。あらゆる場面においてキャッシュレス決済が活用されているが、まさかご祝儀までとは……。しかし、現金のご祝儀ははっきり言って面倒くさい。細かいマナーに厳しい日本という国では、現金をご祝儀袋に包むだけでも一苦労である。
ご祝儀

※画像はイメージです(以下同)

 その手間を省くことができれば、どれほど効率的だろうか。

ご祝儀袋はもういらない!?

 2019年12月21日。小林家・志澤家の結婚式の場面からNTTドコモの動画は始まる。受付に並ぶ人がスマートフォンを取り出す。どうやらd払いのアプリを立ち上げているようだ。そして受付係が差し出したQRコードをカメラで読み取り、3万円と入力する。これでご祝儀は新郎新婦に渡った。  ご祝儀袋も、筆ペンも、それを扱うテクニックもいらない。出席者にとっては、それだけでも相当な労力軽減につながる。慣れない筆ペンで一字一句、うずら卵を握るかのように字を書く。失敗したら最初からやり直しだ。しかも袋に入れる現金はいわゆるピン札でなければならず、ご祝儀の額によって「のし」と「水引き」の種類も異なる。  ならば、最初からご祝儀をキャッシュレスにしてしまえばいいのではという意見が出てくるのは、自然の流れとも言える。

SNSでも「煩わしいマナー」が話題に

 Twitterでは時折、「煩わしいマナー」というような内容の投稿が拡散される。先日、友人の結婚式に行った。受付でご祝儀を出したら「その袋はマナー違反だよ」と注意されてしまった。どうやら、袋の種類と金額が合致しないという。そういうマナーは、いい加減終わりにしてほしい――。  この投稿が万単位でリツイートされた。我々ライターの間では「好意的な拡散」を「バズる」と呼ぶのだが、これはまさにバズッた例。ご祝儀マナーが煩わしいと思っている日本人が相当数いるという証明でもある。  筆者はインドネシアの友人の結婚式に赴いたことがある。この国の冠婚葬祭にもご祝儀やご霊前に相当するものはあるが、いずれも募金箱のようなものに裸のままの紙幣を入れる方法だ。このあたりの習慣の違いが、キャッシュレス決済普及にも少なからず影響を与えている。インドネシアは富裕層から労働者層にまでキャッシュレス決済サービスが浸透している国でもある。  それに比べて日本は……と、自国の遅れている部分を嘆くことは誰にでもできる。それよりも肝心なのは、「遅れているからこそ伸びしろがある」と発想を転換してその国に合った新しい仕組みを思案することだ。
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当事者の意向次第で……
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