田沼氏、まゆちゃんの競馬仕事に可能性を見出す
田沼:今は競馬関係でどんな仕事をしているのかな?
まゆ:渋谷のCross-FMというところで
日曜に『競馬の面白見←とは?』という番組を1年3か月間やってました(※3月終了)。競馬バラエティ番組で日曜のメインレースの予想をしつつ海外競馬のことに目を向けたりする内容でした。私、
ショウナンバッハの顔が好きでよく放送で取り上げてたんですよ。
田沼:ショウナンバッハといえば流星(※顔の模様の種類)がきれいな馬だよね。宝塚記念にも出ていた名馬だ。
まゆ:そうです、
その宝塚記念のゼッケンを私、実は持ってるんです!
田沼:そりゃすごい! どうやって手に入れたの?
まゆ:可愛くて好きってずっと応援していたら、ショウナンバッハが所属している上原厩舎の厩務員さんが持って来てくれたんです。
「女性でこれだけショウナンバッハが好きだって言ってくれる方は珍しいから」って。夢のようですね。そんな感じで、いろんな競馬関係者の人が会いに来てくださいます。たとえば、わざわざ角居厩舎の助手さんがツイッターでいつも馬券を買ってくれるのを見て来てくださったりもしました。
好きを言い続けるって大事だなって思ってます。
田沼:角居厩舎といえばG1馬を数多く出してるし、日本を代表する海外通。すごいね、人を惹き付ける力があるということ。これは活かしていけると思うな。それと、
これが一番重要なんだけど、「自分の言葉で競馬を喋れること」なんだよ。
まゆ:自分の言葉ですか?
田沼:そう、民放など20年いろいろ出てきた経験から言えば、競馬のなかで何か一生懸命、自分の言葉で喋れるようになること。もちろんまずは、キャスターとかのオーディションを受けて仕事をもらうにしても、やっぱり売りがないと続かないよ。
まゆ:売りになること……やっぱり私だったら馬の顔ですかね? ショウナンバッハは本当にひと目みて好きになったから、流星(模様)とか、そういう言葉をもっと勉強して使えるようになりたい。
田沼:ショウナンバッハへの情熱を見るとそれもいいかもしれない。詳しくなって、
興味の延長線上でイイから伝えられる自分のモノにするといいね。JRAも海外競馬を売るようになって、昨年の海外競馬売上の総額はオークスに匹敵した。それくらい競馬は過渡期でシフトチェンジしていってる。
若い女性で競馬のテレビで競馬を自分の言葉で語れる人が新たに出てきて、違ったムードで伝えられたらいいよね。
まゆ:お酒が好きでお店もやっているけれど、私にとって競馬ってすごく大切なものなんです。これまでいろんなことに挑戦してきたんですが、もっと勉強したいとか、もっと極めたいと思ったのは競馬が初めてだったんです。これからもチャレンジし続けなきゃって。
まゆ:でも、具体的にどう目指せばいいんだろう……田沼さんが思う今オススメの競馬女子ってどなたですか?
田沼:そうだなあ、競馬女子タレントで今注目なのは馬場のことについて取材して本も出していて、
番組でもキャスターから予想を担当したりもしている、小島友実さんだね。
まゆ:小島友実さんの馬場の本は買って読みました。ものすごく勉強になる内容で尊敬しますのですごい方だとは思います。
田沼:彼女はバランスがとてもいい。番組では控えめなんだけど、大事なポイントになるとしっかり話に食い込んでくる。当たり前だけど喋りもうまいし、もちろん競馬のこともわかってる。とてもバランスがいいというのかな。
彼女の強みは馬場。馬場についての勉強をすごくして、そして取材もする。その結果が本を出すことにつながったんだよ。競馬という分野において馬場は彼女の売り。それは同時に彼女にとっては武器にもなるんだよ。
まゆ:馬場って、なかなか他の人が注目しないものですからね。私ならショウナンバッハで馬顔に興味を持てそう。でも、
馬顔は比べるとちいさなことですよね。大丈夫かなあ……
田沼:ちっちゃなことでもいい。
むしろ「ちっちゃなこと」のほうがいいと思う。それが個性につながるから。視聴者からすればバリバリの予想はプロの予想を見ればいいんですよ。競馬女子に求められる面には話題とか楽しみ方とか、一服の清涼剤的なネタのほうが見る者の心に響くと思うんだよ。興味の延長線上でもいいから何かそれを伝えられるもので勝負すればいいんじゃないかな。
まゆ:今日この馬の顔は今日は笑って見えた、という感想も、
もしかしたら実際馬の顔の変化に特徴があるかもしれない。面白いですね。さらに競馬のラジオをやってたこととお店をもったからだと思うんですけど、アイドルとしてのファンだけではなく競馬ファンがツイッターをフォローしてくれるようになって
フォロワーが2万人まで増えました。
田沼:フォロワー2万! それはすごい
まゆ:競馬ファンのフォロワーさんからは色々競馬のことを教えてもらってます。自分でも勉強しますけど、一緒に成長している感じでとっても楽しいです。
配信とかもしていて、直接コメントとかで競馬の話が盛り上がってますよ~
田沼:あと個人的な意見だけど、やっぱり
おじさんとしては若いコが出てきてくれたほうが嬉しいよ
一同:爆笑
――終始饒舌に競馬界を語ってくれた田沼さん。スマホで競馬関係者のプロフィールを検索しながら紹介するなど、まゆちゃんが競馬界で生きていくために多くのことを伝えてくれた。ファンが楽しめる競馬へ、まゆちゃんはこれからどんな武器を磨いていくのだろうか。また、次はどんなアドバイスをくれるゲストがお店に来るのだろうか……
【田沼亨】
東京中日スポーツ競馬記者、テレビ解説者。35年の記者歴と高い取材力を武器に現在は「重賞主義」を紙面連載中。テレビ解説も15年以上努めMCも経験し、現在もBSイレブンで解説。東京競馬記者クラブ会友
【河原まゆ】
タレント、競馬女子。幼い頃から競馬好きの父に連れられ競馬を親しむ、やわらかい笑顔で人気急上昇中ツイッター(
@_mayuuu___)はフォロワー約2万人。また、東京・大久保で「大衆酒場まゆ」の店長として、競馬ファン、アイドルファンの憩いの場となっている。※現在店は新型コロナウイルスへの対応で臨時休業中
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「
競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。