恋愛・結婚

セーラームーンで性に目覚めたアラサー女子が抱える悩みとは?

それはまるで時限爆弾。刷り込まれたエロス

 このように、女性たちに多大な影響を与えたセーラームーンだが、そもそもなぜこれほどまでに人気を集めたのだろうか。少女漫画研究家の和久井香菜子氏は、設定の斬新さを理由に挙げる。 「女性らしさを残しつつ、戦隊を組んで戦うという設定はセーラームーンが最初です。ストーリーやキャラクターが作り込まれているからこそ、少女がセーラー服で戦うという斬新なアイデアが成り立っているのです」
和久井香菜子氏

和久井香菜子氏

 20年以上がたった今でも彼女たちは当時を昨日のことのように思い出して語る。セーラームーンの“性のインパクト”は計り知れない。 「戦闘といえば直接体にダメージを与えますが、セーラームーンは少年漫画のような血しぶきや暴力的なシーンはあまりありません。ダメージを想像させずに戦わせようとすると、拘束したり気を失わせることでピンチを表現するようになる。結果的に触手責めや、緊縛といったエロ嗜好を想起させることになったのではないでしょうか。喘ぎにも似た悲鳴には五感を刺激されます」(和久井氏)  また、『セーラームーン世代の社会論』の著者である稲田豊史氏はこう語る。 「本作で多様な愛のかたちに触れたアラサー世代の女性は、LGBTへの偏見が少ない可能性が高い。昨今LGBTへの理解が深まっている世相の背後には、彼女たちの存在があるでしょう。ほかにも、ファンの方が反応した『もやっとするエロス』がちりばめられていますが、性の目覚めに繋がるスイッチのようなものが仕込まれていたのかもしれませんね」(稲田氏)
稲田豊史氏

稲田豊史氏

 将来的な性指向に繋がるものもあれば、少女たちの性的な目覚めを幾ばくか早めたセーラームーン。それは少女を少し早く、可憐な大人に変身させたのだ。
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元アイドル、女性の美しさを知る
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