エンタメ

「アラサーから地下アイドルになる」女性が増加中。想像以上に厳しいその金銭事情――現役グラドル経営者・手束真知子

 ミスマガジン2004、SKE48/SDN48の元メンバーという経歴を持ち、今は現役グラビアアイドルとして活動しながら、グラドルたちが働くカフェの経営者でもある手束真知子。そんな“二足のわらじ”をはく彼女だから語れる「フリーランスアイドル論」とは……?

手束真知子

アラサーが地下アイドルになるとどうなるの?


 アイドルは夢と希望、笑顔や元気を与える存在じゃなきゃいけない。昔からそんなイメージがあり、実際に売れているアイドルはもちろん、地下アイドルと呼ばれているアイドルだってそのイメージを守り続けているわけなのですが……。「地下アイドル」という言葉ができてから10年程経った今、地下アイドルたちはアラサーになり、さらに20代後半から地下アイドルになる女のコも増えてきている現状があります。

・地下アイドルがアラサーになるとどうなるのか?
・アラサー地下アイドルってどうやって生活しているの?
・地下アイドルって正直、稼げるの?

 今回は地下アイドルの実態について、インタビューしてきました。

ライブ1回のギャラ484円!? アラサー地下アイドルの厳しいお金事情


橘由紀子さん(右)と筆者

「 Vsister 」のリーダー橘由紀子さん(右)と筆者

真知子:こんにちは!まずは自己紹介をお願いします。

由紀子:頑張る大人の応援団アイドル「 Vsister 」のリーダー橘由紀子です。

真知子:由紀子さんは28歳でアイドルの世界に飛び込んたとのことですが、アラサーでアイドルになったきっかけは?

由紀子:もともとは自分がアイドルになるなんて思ってなくて、学生時代も就職活動をしていたんです。地元・富山県を中心にテレビ局のアナウンサー職試験を受けたり、一般企業の採用試験も受けてみたり。結果的に、アナウンサー試験はすべて落ちてしまって、一般企業での就職も「なんか違うな」と感じる部分があったので、大学を卒業する直前に、芝居の勉強を始めてみることにしました。

真知子:なるほど!もともと芸能の世界に興味があったんですね。

由紀子:そうですね。大学卒業後は就職をしないで数本の舞台に出演したのですが、あっという間に経済的にマイナスの状況になってしまいました。十分な人数のお客さまを公演に呼ぶことができなくて、毎回チケットノルマを自腹で精算して支払うということをしていたら、あっという間に赤字になってしまったんです。

真知子:舞台に出るとチケットノルマがあるイメージ強いです! だいたいいくらくらい赤字だったんですか?

由紀子:当時、私が赤字になったときは20~30枚ほどのノルマがありました。チケット代1枚3500円と仮定すると、7万~10万5000円ほどのノルマ金額になりますね。

真知子:ひゃ~!チケットが売れなかったらそのまま買い取りするハメになるってことですよね?

手束真知子由紀子:はい。なのでその後、舞台はいったん諦めて、派遣社員として通信機器の販売員をしていました。時給1500円に残業代も合わせると、当時は新卒の正社員の平均よりも高いお給料を貰っていました。

真知子:時給1500円って高いですね! でもなぜそこで安定の道に行かなかったんですか?

由紀子:そうなんですよ。私もとてもいい働き口だと思っていたんですけど、ある日突然、派遣先の家電量販店が全店閉店で潰れるという事件が発生して、自分だけではなく、40~50代の正社員の方々も、突然、1か月先の生活が分からなくなってしまうという状況を目の当たりにして。そのときに「『安定』の人生を選んだつもりでも、いつその『安定』が崩れてしまうかわからない。それならもう一度自分が憧れた世界へ挑戦しよう」と感じたんですよね。

真知子:なるほど……年齢にかかわらず「みんな明日どうなるかわからない」だったら好きなことをやろう!って一念発起したんですね。

由紀子:そうなんです。当時は26歳でしたが思いきって再び芸能界への挑戦を本格的にスタートさせました。そして28歳になったときに「お姉さんアイドルのリーダーをやってほしい」という話を受けて、そこからアイドル活動を始めることになりました。

真知子:年齢にかかわらず、といっても28 歳でアイドルになるって大きな決断ですよね?

由紀子:話を受けたときは正直、「いやいや、28歳はみんなアイドルを卒業していく年齢だよ!」と内心思っていましたが、会社辞令だったので決断するのみという感じでした。

次のページ 
アイドルになって収入はどう変わった?

1
2
3




おすすめ記事