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“コロナぼけ”から脱出! 体調不良・体力回復・メンタル改善への対処法

③メンタル…“コロナぼけ”で弱ったメンタルの改善法は「生きる目的の再確認」

「新型コロナウイルスの蔓延は、不安や差別、恐怖が社会を分断することへの気づきをもたらしました。そしてこの状況は、大チャンスと言えます」  こう語るのは、「言葉で病気を改善させる」メンタルトレーナーとして活躍する梯谷(はしがい)幸司氏。
アフターコロナ症候群

梯谷幸司氏

 梯谷氏によると、“コロナぼけ”の背景には自粛による社会的孤立感があるが、そこに陥る人の根底には「親に認められたい」という承認欲求があるのだという。彼らは社会に出ると親の代わりに上司や同僚、友人に承認を求めるが、親代わりとなる存在が近くにいない自粛中に強烈な孤独感や無力感、絶望感に苛まれ不調をきたすというのだ。万が一承認欲求が満たされれば喜びを感じるが、それは自分の望みではなく他者の望みを叶えたにすぎないため根本解決にはならない。そこで梯谷氏は、このように提言する。 「孤立していると、他者の価値観に左右されることはありません。そこで考えてほしいのが、自分の生きる目的は何か、何をやっているときに自分の価値を認識できるか、どんなことに喜びを感じるのか、やりたくないことは何か、ということです。そうして考えることによって、脳内に新しい神経ネットワークが構築されることがわかっています。それが新しい世界観をつくり、新たな自分自身を生み出してくれるんです」 アフターコロナ症候群 そこでまずは、以下の2つを実践してみよう。 ①コロナ禍の中で感じた最高の喜びは何か書き出す。朝の時間に余裕ができたなど些細なことでOK。書き出したことは脳が繋げていき、新たなヒントが生まれる。 ②言語パターンを変える。例えば「自由になりたい」ではなく「今日も自由だった」と“未来のことを過去形”にすることで「自分はもともと完璧である」という絶対的自我が確立されていく。 「コロナぼけの根底には、『他者と繋がっていないと生の実感が持てない他人まかせの価値観』がある。今こそ、そんな自分から脱却できる好機です」と梯谷氏は説く。 【パーソナルトレーナー・鈴木孝佳氏】 b{stoic(ビーストイック)代表。脳神経学などに基づき、アスリートやアーティストをはじめ8000人以上の身体不調を改善。企業・専門家向け講演、書籍、メディア監修にも携わる 【メンタルトレーナー・梯谷幸司氏】 心理技術アドバイザー、メンタルトレーナー。約30年をかけ科学的手法に基づく『梯谷メソッド』を確立。著書に『無意識を鍛える』(フォレスト出版)ほか多数 【心療内科医・内田栄一氏】 「大塚・栄一クリニック」院長。専門は心療内科、産業医学、プライマリーケア。著書『心療内科医が教えるわが子の「危機」への処方箋』(日本文芸社刊) <取材・文/週刊SPA!編集部>
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