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宗教二世でお嬢様学校卒。異色経歴のラッパー・Marukido本人を直撃

「Marukido」という女性が今、ネットを騒がせている。  Twitterを覗くと、そこにはBANギリギリな半ヌードの自撮り写真も出てくる。が、彼女はセクシー女優でもグラビアアイドルでもない。  彼女が頭角を現したのは2019年。同年11月に「合法JK」という曲で鮮烈にデビューした。

曲のテーマは少女援交に新興宗教

 セーラー服を身にまとっているが、半分くらいははだけている。その後ろにはまぐわいあうような女性の姿もあり、曲の内容は少女援交を彷彿とさせる。この明らかな「問題作」に、ドープなヒップホップマニアだけならずネット全体が震撼し、カルチャーメディアに次々と取り上げられることになったのだ。  デビュー作のみならず、2020年になってからもMarukidoが出す曲はどれも「問題作」と言わざるを得ないものが多い。1月にはなんと、あの『幸福の科学』の教祖である大川隆法総裁の息子・宏洋氏とフューチャリングして『Lil 宗教 Jr. 』という曲もリリースした。こちらは、新興宗教がリリックのテーマになっている。  なぜこのような問題作を量産しているのか、そしてMVとしてはあまりに鮮烈なヌードを行っているのか。今回我々はそんなMarukido氏を独占インタビューし、その知られざる出生を聞いてきた。

宗教二世として生まれ育って、除名するまで

Marukido

Marukido

 Marukido氏は1995年生まれの25歳。高校まで、都内の某有名お嬢様学校に通っていたのだという。しかし、彼女は家庭内にある問題を抱えていた。 「私の家は比較的貧乏で、幼心ながらに家庭内の問題はたくさんあるように感じていました。東京生まれ東京育ちで、幼少の頃から地域を包括する宗教団体に入っていました。両親が入っていたので、気づいた時には自分ももうその宗教を信じていた。いわゆる“宗教二世”というやつですね。  それでもその当時は、教祖のために色々なことを頑張っていました。勉強やピアノなど、何か頑張っていい結果を残した時、両親は必ずこう言いました。 “お祈りのおかげね”  自分のすべての努力が“お祈りのおかげ”になってしまうのには、当時から違和感がありましたが、それでも小学校低学年くらいまでは本当に宗教を信じていました。お祈りすれば、幸せになれると思っていた」  しかし、Marukido氏は小学校高学年の時点で宗教団体を脱会。両親の牽制を振り切り、二世である自分のみの脱会だった。 「小学校高学年くらいからは、宗教が理由でいじめを受けることも多かった。それでもその時は、地域全体が宗教を信じているので、疑う余地もないんです。周りになんて言われても、“教祖は素晴らしい人だ”と思っていました。  そんな私が宗教から脱会する大きなきっかけとなったのは、家にWindows98がやってきたことでした。私はすぐにインターネットにハマって、当時は掲示板をよく見ていました。そこで、なんとなく教祖の名前を検索してみたんです」
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崇拝する教祖への「罵詈雑言」
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1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。

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