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若年ホームレスを支援する26歳女性の挑戦 「コロナで相談が倍増しました」

コロナ禍で問い合わせ件数毎月300件以上、2倍に

市川 相談者は20~30代が主で、両親との不和で実家を出た人、キャバクラや風俗で働いていた人、ネットカフェ難民、派遣切りに遭った人、前科のある人など多岐にわたる。仕事を紹介する前、市川さんは必ず面談をするようにしている。その人の性格や生活状況、どんな仕事に向いているかを把握したいからだ。  コロナ禍でも相談は後を絶たない。4月以降の問い合わせ件数は毎月300件以上で、それまでの2倍近くだ。休業や廃業など会社都合による離職者が目立つといい、「支援が滞れば生きるのを諦めてしまうか、罪を犯してしまうかもしれません」と懸念する。

学生時代からホームレス問題に関心深め、新卒入社後3年で事業スタート

 高校生の頃から貧困問題に関心があった市川さんはもともと、アフリカや東南アジアなどの途上国支援に興味を持っていた。大学時代にホームレス支援団体でのインターンや炊き出しを手伝ったことで、日本国内でも未だ支援が行き渡っていない状況を知った。ホームレス問題の解決を目指し、当事者の自立を促して社会に変化をもたらせるソーシャルビジネスの道へ進むことを決めた。  大学卒業後、国内のソーシャルビジネスで名高い「株式会社ボーダレス・ジャパン」に就職。アジア最貧国の1つであるバングラデシュでの雇用創出事業に3年間携わった後、グループ会社としてRelightを設立。「学生時代からホームレスやネットカフェ難民の方々と話す機会が多かったので」と現場の声を反映し、生活困窮者に住まいと仕事を同時にサポートできる「いえとしごと」を始めた。
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当初は賛同者集まらず苦戦
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