仕事

コロナで「家なき中年」になった53歳男性。真面目で勤勉な性格がアダに?

コロナを理由に突如採用を見合わせ

 東京に戻り、寮つきの仕事を探した菱田さん。運良く寮つきの工場に就職が決まったが、コロナ禍での人員削減を理由に、突如採用をしばらく見合わせると連絡が入った。それから約5か月、菱田さんは会社からの連絡を待っているが、電話はいっこうに来ないと話す。おそらく体のいい言葉を使って、本当は不採用にしたのだろう。 「その後、NPOの施設や自立支援センターなどで生活しましたが、どうしても馴染めず、8月初旬にとうとう路上で暮らすことになってしまいました。有り金は全部で2000円にも満たない。水道水が主食なので、常に水っ腹です」  菱田さんの取材時の所持金は1085円。 「このお金が尽きる前に、日雇いで働くか、NPOや役所に相談しようと思います」  これまで、菱田さんは厳しい仕事に耐え、まじめに働いてきた。勤勉で気が優しい人ほど、割をくって路頭に迷うという現実がある。
「家なき中年」衝撃ルポ

学費が払えず専門学校中退をきっかけに、ブラック企業を転々。真面目に働くも悪いタイミングが重なった

<取材・文/週刊SPA!編集部> ※週刊SPA!9月1日発売号より
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週刊SPA!9/8・15合併号(9/1発売)

表紙の人/ 今田美桜

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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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